2002 Fiscal Year Annual Research Report
冷戦期の旧ソ連邦における軍事技術開発の実態に関する実証的研究
Project/Area Number |
11680004
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
市川 浩 広島大学, 総合科学部, 助教授 (00212994)
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Keywords | 冷戦 / 旧ソ連邦 / 軍事技術 / 研究開発 / 核兵器 / ミサイル / コンピュータ / 原子炉 |
Research Abstract |
本研究は、文献(書籍、論文、その他の図書資料)、および文書記録類(公文書、ドキュメント、データ等)を資料として、それらを読み・分析することを通じて史実を再構成する、いわゆる文献実証の方法を採用している。 平成11年度から収集してきた資料、図書類を活かし、旧ソ連邦におけるロケット(ミサイル)開発初期の事情に関する論稿を学会誌に発表することができたほか、原子力潜水艦推進機関用の軽水炉の開発過程の解明を相対的な重点としてすすめ、論稿を発表した(いずれも裏面参照)。前者では、装備省(人民委員部)がロケット開発を主担する過程の背景を探ることで、旧ソ連邦の工業関係官庁が冷戦にたいしてどのような利害をもっていたかを検討した。後者では、旧ソ連邦における舶用原子力機関の開発過程を追究しつつ、軽水炉開発の拙速ぶりを明らかにした。また、旧ソ連邦初期の計算機、電子計算機開発過程の解明にも力を入れ、論稿をまとめつつある。こうして、いくつかの不足点、将来に残した課題はあるものの、計画にあげた課題の検討をほぼ完了し、年度末には、『研究成果報告書』のかたちで4年間の研究成果の総括を進めた。 なお、日本学術振興会科学研究費補助金「基盤研究(C)(1):企画調査」などにより、平成14年5月、9月、および、平成15年1月にも資料調査や国際会議での情報収集等を実施したことを付言しておく。
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Research Products
(2 results)