1999 Fiscal Year Annual Research Report
体組成,ソマトタイプ,生物学的年齢と運動能力の相互関係の分析
Project/Area Number |
11680012
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高井 省三 筑波大学, 体育科学系, 教授 (20050643)
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Keywords | 体脂肪率 / ソマトタイプ / 生物学的年齢 / 体力発達 / 運動能力 / 成長 / 体型 / スポーツテスト |
Research Abstract |
茨城県つくば市の公立中学校の生徒(男子149名,女子135名)を対象として,体組成と体型の変化を観察し,ついで,体型の変化が運動能力の発達とどのように関連しているのかを縦断的に分析した。被験者は1998年に同様な調査を体験している。体型は,Heath-Caterの人体測定法に基づいて内胚葉型,中胚葉型,外胚葉型の3つのソマトタイプのスコアを算出して判定した。体組成は体脂肪計を用いて体脂肪率として計測した。さらに,文部省が規定するスポーツテストの成績のデータを収集した。 女子の体脂肪率と中胚葉型スコアの変化量(年間増加量)は5%の水準で有意に増加した。内胚葉型スコアと外胚葉型スコアの変化量は有意に減少した。体組成・体型の変化量と体力・運動能力の比成長率(年間増加量/前年現量値)との相関を求めた。体脂肪率は20mシャトルランと有意な負の相関を示した。中胚葉型スコアは握力と負の相関を示し,50m走とは正の相関を示した。さらに,中胚葉型のスコアは20mシャトルランとは負の相関を示した。外胚葉型スコアは50m走とは負の,立ち幅跳びと20mシャトルランとは正の相関を示した。 男子の体脂肪率と中胚葉型スコアの変化量は5%の水準で有意に増加した。内胚葉型スコアの変化量は有意に減少した。体脂肪率は上体起こし,20mシャトルラン,ボール投げで負の相関を示した。内胚葉型スコアは20mシャトルラン,立ち幅跳びで負の相関を示した。中胚葉型スコアは50m走で正の相関を示した。また,中胚葉型スコアは,握力,上体起こし,長座体前屈,20mシャトルラン,ボール投げと負の相関を示した。外胚葉型スコアは女子同様に,50m走と負の,20mシャトルラン,立ち幅跳びと正の相関を示した。
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