Research Abstract |
本研究では,小地域(県や市町村)において生涯スポーツ活動に参加している高齢者を対象に,健康・体力づくりを志向したライフスタイルおよび健康,体力・運動能力,ADL(日常生活動作),社会活動参加,QOL生きがい,自己実現などの実態を統計的調査によって明かにすることを通して,高齢者における生涯スポーツ活動に伴う体力の保持とそれに関与する健康・スポーツ生活の変容に関する因果構造を統計解析的に検証することを目的とした. 調査対象:生涯スポーツ学習プログラムに参加する某県内在住の60歳以上の男女計約300名,および某市内在住の70歳代以上を中心とする男女約3,000人. 調査時期:調査期日は,市町村やクラブ団体の年間行事計画に対応させ,平成11年9月〜平成12年7月を予定した. 調査内容: 1)体力・運動能力テスト(高齢者用):文部省新体力テスト(高齢者用)を中心に実施した.身長,体重,体脂肪量,テーブル式長座体前屈,長座体前屈,垂直式脚筋力,握力,起き上がり,立ち幅跳び,垂直跳び,10m障害物歩行,障害物歩行(ラダー),手・足タッピング,6分間歩行テスト. 2)健康・スポーツ生活調査:生活環境状況,運動・スポーツ実施状況(スポーツクラブ参加状況を含む),健康生活行動(保健行動,健康推進行動),運動・スポーツ意欲,主体的運動・スポーツ行動力,運動・スポーツ実施に伴うQOL,健康体力欲求,ストレス耐性(不定愁訴),余暇活動(レジャー,ボランティア活動)など. 測定方法:体力・運動能力のパフォーマンステストには,体育館等の室内施設を使用した. 調査方法:健康・スポーツ生活調査は,集合・宿題・郵送調査法のいずれかによる質問紙調査を実施した. 調査系統:某県の生涯学習課および某市高齢者クラブの協力,承認を得て測定・調査を実施. 調査および集計単位は個人とした. 調査結果:高齢者体力測定標本は139名を終了し,来年度100名程度予定している.健康・スポーツ生活調査は約5,000名に配票し,回収中である.
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