2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680016
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小堀 かおる 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (10209190)
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Keywords | 骨格筋 / 萎縮 / 筋長 |
Research Abstract |
ABS樹脂にてマウス片脚に下腿ヒラメ筋を対象としてギプスを施し以下の条件で運動を制限した。すなわち、筋長域制限運動群としては、1)下腿筋が伸張域(足関節角度30゜〜120゜)でのみ可動する伸張域運動群:EL、2)下腿筋が短縮域(同120゜〜180゜)でのみ可動する短縮域運動群:ES、筋長固定運動群として、3)下腿筋を伸張位(足関節角度60゜)に固定して等尺性活動を行わせる伸張固定群:IL、4)下腿筋を短縮位(同170゜)に固定して等尺性活動を行わせる短縮固定群:IS。また、坐骨神経の切断手術を施したうえで下腿筋を短縮固定(5)DS群)もしくは伸張固定(6)DL群)する群を設置した。 3〜5週間のギプス期間後、下腿部皮膚および周囲筋群を切開しヒラメ筋を露出させた。除神経筋群(DS群、DL群)では、ヒラメ筋は著しく萎縮している傾向が観察されたが、全体的に施術による予後が悪く、ヒラメ筋および周辺の組織の腫脹および壊死が見られ、サンプルとして一定数を確保することができなかった。実体顕微鏡下で関節角度を変化させ、ヒラメ筋の近位および遠位端腱部および筋線維走行部の長さ変化を調べた。筋表面に金粉をふりかけ位置マーカーとした。生体内配置での筋形態記録後、両脚よりヒラメ筋を摘出し、Ringer液中でPt電極による直接電場刺激法により等尺性単収縮を誘発し、収縮特性を記録した。筋収縮の様子をビデオ画像に記録し、筋線維走行部の長さ変化を解析した。 ギプス処置筋は対照筋より有意に萎縮し、その程度は固定ギプス筋群、短縮位処置筋群で大きかった。筋長域制限運動群、筋長固定群とも、短縮位処置により静止張力が増大した。両腱端を固定しての等尺性筋収縮時には、末梢端の短縮が大きかいことが観察された。
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