1999 Fiscal Year Annual Research Report
中高年者の防衛体力の低下傾向と対策-体温調節・適応能・内分泌系を中心にして
Project/Area Number |
11680042
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
田中 正敏 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90112721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 かづ子 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (50155123)
佐藤 晶彦 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (40235312)
小林 敏生 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (20251069)
高橋 弘彦 仙台大学, 体育学部, 講師 (50240940)
前田 享史 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (90301407)
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Keywords | 加齢 / 体温 / 末梢血流量 / 血圧 / 環境温度差 / ティルティングベッド / 唾液ホルモン / 呼吸・循環機能 |
Research Abstract |
フィールドワークとして、福島市近郊の老人保健施設と特別養護老人ホーム、各々1施設において、建物各部所における温湿度測定を行った。室温は年間を通じて18〜24℃の範囲にあり、ほぼ中性温域にあり適応能の低下した高齢者においても偶発性低体温症などの健康障害にはならないと考えられる。一方、湿度については、夏季には多湿、冬季にはいずれもの施設でも30%未満の低湿状態がみられ、年間の変動が大きく、冬季には呼吸器障害のきたしやすいことが考えられた。 7家庭で起床時、寝室において舌下温の測定および温冷感、快適感などの申告、室温の測定等を冬季に行った。環境温湿度測定には留置式の簡易測定メモリー装置を用いた。 中高齢者の身体特性としての季節適応能を知るための人体実験は、冬季2、3月に、大学の現有設備である人工気象室を用いて行った。温度条件を20、28、36℃に設定し、湿度を約50%とした。被験者は60歳代の男子高齢者7名、対照として20歳代の男子7名とした。健康状態や身体特性について事前に測定、検査を行った。衣服は半ズボン、Tシャツとした。 測定項目として舌下温、そして顔面、体幹部、四肢など全身9ヶ所の皮膚温、3ヶ所の血流量、熱流量、呼吸、血圧、心拍数などの測定、およびストレス指標となるホルモン物質(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)、硝酸イオン、亜硝酸イオンなどの測定を行った。あわせて快適感、温度感覚、心地よさなどの心理感覚面の測定を行った。 今後、人体実験については冬季のデータの解析とともに、夏季7、8月に同じ被験者、衣服条件、温熱条件において行い、季節による防衛体力の変化と、対照群との比較を行い、それらの対策について検討する。
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Research Products
(1 results)