2000 Fiscal Year Annual Research Report
運動と環境温度ストレスが分岐鎖アミノ酸代謝に及ぼす影響
Project/Area Number |
11680048
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Research Institution | Sendai University |
Principal Investigator |
藤井 久雄 仙台大学, 体育学部, 助教授 (90275587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 佑 仙台大学, 体育学部, 教授 (80048595)
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Keywords | 寒冷ストレス / 運動トレーニング / 分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素複合体 / 分岐鎖アミノ酸代謝 / ラット骨格筋 |
Research Abstract |
種々のスポーツは、いつも快適な環境下で行われるとは限らず、寒冷によるストレスを受ける環境下で行われる場合も多い。これまでに、寒冷によるストレスは、エネルギー産生にたん白質の動員を高めること。また、運動トレーニングは、筋肉たん白質の分解を促進し、それによって生じたアミノ酸のエネルギー源としての利用率を高めることが明らかになっている。これらのことは、寒冷下でスポーツを行うと、快適な環境下以上に、たん白質の消費が促進されことにより、運動の中心的組織である筋肉は障害を受け、競技力に影響を与える可能性があることを示唆している。そこで、本研究では、寒冷下で行われる運動トレーニングが分岐鎖アミノ酸のエネルギー代謝の律速酵素である分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素複合体(BCKDC)活性を高めるか否かを明らかにすることにより、運動と環境温度ストレスが分岐鎖アミノ酸代謝に及ぼす影響について検討した。その結果、環境温度4℃、3週間の暴露中の運動トレーニングによって、ラット筋肉におけるBCKDCの総活性および活性化状態(総活性に対する現活性の割合)は、運動トレーニングを負荷しないラットに比べ有意に上昇した。これらのことより、環境温度4℃、3週間の暴露中の運動トレーニングによって、ラット筋肉における分岐鎖アミノ代謝は高まり、常温下での運動トレーニングに比べると、エネルギー源として、分岐鎖アミノ酸の関与する割合が高まると推察された。しかしながら、寒冷暴露に伴う体重増加の停滞が、運動トレーニングによって是正されることから、ある程度のトレーニング効果は期待できると考えられた。
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