2000 Fiscal Year Annual Research Report
女性の身体・スポーツ観の文化変容:北米ネイティブ・イスラム女性を中心として
Project/Area Number |
11680052
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Research Institution | Tsuda College |
Principal Investigator |
山口 順子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (70055325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 啓子 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (50082938)
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Keywords | 北米ネイティブ女性 / イスラム女性 / 女性の身体・スポーツ観 / 身体思想 / 文化変容 / 社会的機能 / 身体技法 / 通(共)時性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、身体・スポーツ思想の研究としては、従来、あまり注目されることがなかった「北米ネイティブ女性」と「イスラム女性」の身体・スポーツ観、ならびに身体思想をとりあげ、主に以下の2つの側面から検討することであった。第1は、西欧諸国に広まり自明化している「女性の身体・スポーツ観」を相対化する視点を見いだすことである。第2は、両文化圏の「女性の身体・スポーツ観」を通して、身体意識(個人レベル)ならびに身体の文化性・思想性(社会・集団レベル)が、どのように留まり、また変容しつつあるかということを明らかにすることであった。 研究方法は、文献資料を中心に女性の身体・スポーツ観の文化変容を読み解く理論的枠組みを検討するとともに、当該文化圏における女性の身体活動の現地調査を行った。 北米ネイティブ女性の身体・スポーツ観については、北米への初期の入植地であり、アジアとも関連の深いアラスカ地域の先住民女性に焦点を合わせ、主に部族間の伝統文化の継承・親睦のために行われる「北米ネイティブ・オリンピックゲーム大会」、その他各種のスポーツ、ゲーム、ダンス大会などの取材、およびビデオ・文献資料の収集分析、女性の生活文化に関わる調査資料の検討を行った。また、イスラム女性の身体・スポーツ観については、主に現代社会におけるイラン女性のスポーツ行動・意識に焦点を合わせ、テヘランで開催された第1回および第2回の「イスラム女性スポーツ大会」に着目して検討をすすめた。また、伝統的なイスラミック・ダンスが現代社会の中でどのように位置づけられ生活化されているか、という点にも検討が加えられた。さらに、イランにおける学校体育の現状を把握し、社会的・文化的歴史的背景に照らして身体教育・スポーツ教育観を考察するとともに、現地調査により、女性のライフスタイルおよび身体・スポーツ観の文化的・社会的背景を検証した。
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[Publications] 山口順子: "ボディワークをめぐる原理的周辺"日本体育学会「体育原理研究」. 31(印刷中). (2001)
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[Publications] 山口順子: "パフォーマンスする<からだ>の源"体育科教育. 48-10. 30-33 (2000)
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[Publications] 山口順子: "身体「知」への序章:からだに直結する思考"体育の科学. 48-10. 780-784 (1998)
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[Publications] 山口順子: "語りとしての運動経験:二極化を越える契機"日本体育学会「体育原理研究」. 28. 65-73 (1998)
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[Publications] 荒井啓子: ""Play Day"の成立過程とその理念:1900年代前半のアメリカにみる女性スポーツ教育を手がかりとして."日本レジャー・レクリェーション学会「レジャー・レクリェーション研究」. 41. 50-51 (1999)
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[Publications] 荒井啓子: "(学会誌特集鼎談)大学におけるレジャー・レクリェーション教育の動向とあり方"日本レジャー・レクリェーション学会「レジャー・レクリェーション研究」. 43. 12-27 (2000)
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[Publications] 田中祥子,山口順子: "(翻訳)世界のダンス:民族の踊り,その歴史と文化"大修館書店. 150 (2000)