2000 Fiscal Year Annual Research Report
習慣的な筋力トレーニングが中高年女性の身体組成、血中脂質および骨代謝に及ぼす影響
Project/Area Number |
11680059
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
木村 靖夫 早稲田大学, 教育学部, 助手 (90063768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 満 国立健康栄養研究所, 健康増進部, 室長(研究職) (20192289)
葛西 順一 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (70130870)
岡田 純一 早稲田大学, 人間科学部, 助教授 (10277791)
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Keywords | 中高年女性 / 水泳トレーニング / テニストレーニング / 血中脂質プロフィール / 骨代謝マーカー / 骨密度 / 栄養摂取状況 / 身体組成 |
Research Abstract |
平成12年度における本研究の検討課題は、習慣的に水泳トレーニングを実施している中高年女性(Sw:n=12、年齢47±5歳、BMI25±6、mean±SD)、テニストレーニングを実施している中高年女性(Tn:13、48±5、24±4)、および運動習慣のない若年一般女子大学生(Yn:10、21±2、22±2)を対象に、彼女らの身体組成、持久性能力、血清脂質プロフィール、骨密度、骨の形成と吸収に関連する骨代謝マーカーの測定、および食事調査を行い、運動様式の相違から生体に及ぼす特徴を比較・検討することである。 その結果、SwとTnはYnに比較して、体脂肪率(24-28vs.22%、p<0.05)と体脂肪量(14-18vs.12kg、p<0.05)においては有意に大きい値を示し、除脂肪体重(35-38vs.42kg、p<0.05)において有意に小さい値を示した。最高酸素摂取量(35-40ml/kg/min)と乳酸性作業閾値(26-30ml/kg/min)において3群間で差は観察されなかったが、最高心拍数においてSwとTnはYnに比較して有意に小さい値(168-174vs.189拍/分、p<0.05)を示した。脂質代謝に関して、SwとTnはYnに比較し、中性脂肪(87-90vs.68mg/dl、p<0.05)において有意に高い低い値を示したが、HDL-コレステロール(67-70mg/dl)と総コレステロール(209-232mg/dl)には3群間で差は観察されなかった。骨代謝マーカーに関しては、骨形成マーカーである血清アルカリホスファターゼ(146-154IU/l/37℃)とオステオカルシン(8.8-9.2ug/l)、骨吸収マーカーである尿中ピリジノリン(29-32umol/mol,Cre)とデオキシピリジノリン(7-8umol/mol,Cre)において、ともに3群間で差は観察されなかった。SwとTnはYnに比較して、腰椎(L2-L4)の骨密度(0.98-1.02vs.1.07g/cm2、p<0.05)とZ値(99-101vs.109%、p<0.05)において有意に低い値を示した。食事調査に関して、3群ともにエネルギー摂取量、その他の栄養素ともに栄養所要量を上回っていたが、SwとTnはYnに比較して、特にカルシウム摂取量において多い傾向が観察された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 木村靖夫 他: "有酸素性運動と無酸素性運動が中高年女性の血中脂質と骨状態に及ぼす影響"体力科学. (発表予定). (2001)
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[Publications] 木村靖夫 他: "運動様式と中高年女性の生理・生化学的応答"日本運動生理学雑誌. (発表予定). (2001)
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[Publications] 木村靖夫 他: "陸上運動と水中運動が中高年女性の血中脂質と骨密度に及ぼす影響"女性スポーツ医学研究会. (発表予定). (2001)