2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680063
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Research Institution | NIHON FUKUSHI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小林 培男 日本福祉大学, 経済学部, 教授 (80121482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡川 暁 日本福祉大学, 経済学部, 教授 (10233305)
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Keywords | 身体障害者 / 身体障害者スポーツ / 車いすスポーツ / 車いす駆動パワー / 日常生活行動 / 下肢運動障害 / 上肢残存機能 / 車いす駆動動作 |
Research Abstract |
神経系疾患による下肢運動機能障害および欠損や損傷による下肢運動機能障害や歩行運動障害を有する者は,手動車いすを利用して低下したあるいは欠損した歩行運動を補っている。また,下肢障害に加えて上肢や体幹機能も障害がある場合は電動車いすを用いて日常生活行動を行っている。今日,車いすは日常生活行動の補助的用具のみならず,スポーツ活動のための重要なスポーツ用具として使用されている。近年の車いすスポーツはその種目が拡大するとともに日常生活におけるレクリエーション的活動から各種競技大会での競争的活動までその内容や質が拡大し,向上している。 本研究では,この手動車いすの駆動時のパワー,すなわち車いすが動き出す時の推進について速度分析を中心に進めてきた。研究初年度および次年度で,1)ロープ引き出し方式による車椅子速度測定方法確立,2)最大努力での走路面変化の影響を検討した。 手漕ぎ車椅子運動の特性は,1)動き始める時および速度増加時に大きなトルクを必要とし,2)最大速度に達する時間が長い,3)最大速度からのその後の速度減少が少ない,4)使用する車椅子の性能や走路表面,空気抵抗などの環境条件の影響が大きい,特に走路表面の状況による車椅子速度への影響が大きいことが明らかになった。 障害者の身体運動やスポーツは,生きることへの効果や体力健康への効果,さらにはスポーツパフォーマンスへの効果などがある。そのために経験差,鍛錬差,技術差,体力差,性差等の被検者の条件や車椅子の差,走路表面の抵抗差,走路路角度差や駆動距離の条件など今後さらに拡大して明らかにされる必要がある。この解決は車椅子を用いて生活する障害者のADLやQOLを拡大し,車いすやアイスレッヂスケートなどのスポーツの発展に寄与する。
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