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2000 Fiscal Year Annual Research Report

温熱・運動ストレスに対する運動適応と免疫機能の変化

Research Project

Project/Area Number 11680064
Research InstitutionKyoto Sangyo University

Principal Investigator

田中 信雄  京都産業大学, 現代体育研究所, 教授 (70065879)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 村上 博己  京都産業大学, 現代体育研究所, 教授 (60121547)
足利 善男  京都産業大学, 現代体育研究所, 教授 (50065877)
澤田 博義  京都産業大学, 現代体育研究所, 教授 (30093248)
KeywordsIL-6 / 血清鉄 / フェリチン / 100km歩行
Research Abstract

目的:運動性貧血の原因には、赤血球破壊の亢進、栄養素の摂取不足、汗への鉄排泄量の増加などがある。本研究は、一過性の長時間(100km歩行)の運動における血清鉄の変化を来す原因について検討し、生体内の鉄減少が合目的か否かについて推論する。
方法:採血は歩行前後および回復3日後に安静条件下で実施した。測定項目は赤血球数(RBC)・Hb濃度・Ht値・WBC・白血球分画・血清蛋白・血清鉄(SFe)・総鉄結合能(TIBC)・トランスフェリン・フェリチン・IL-6・LDH・クレアチンリン酸(CPK)・CD_4・CD_8などである。
結果:RBC・Hb・Ht・赤血球恒数はMCVが回復3日後に増加したのを除いて著変はなかった。WBC・好中球は歩行直後に有意に増加し、リンパ球・好酸球は有意に減少した。そして回復3日後においても回復しなかった。SFe前値の平均値は110.9±57.9μg/dlであったが、直後には35.0±18.4μg/dlに有意な減少を示した。フェリチンの前値、直後、回復3日後の平均値はそれぞれ89.7±43.9ng/ml、93.3±59.8ng/ml、120.9±66.2ng/mlであった。IL-6の前値、直後、回復3日後の成績はそれぞれ3.16±1.33pg/ml、79.67±12.19pg/ml、11.3±5.35pg/mlであった。直後には顕著に増加し前値との平均値の差は有意であった。Hpは前値に比べ直後、回復3日後に増加を示したが有意差はなかった。
まとめ:歩行によりRBC・Hb・Htが変化しなかったにも関わらず直後にSFeの著しい減少を示した。血清鉄減少の要因は、汗や腸管からの体外への排泄も考えられるがフェリチンの増加していることより体内での分布が変化した可能性もある。またIL-6は顕著な増加を示し、SFeとの間に負の有意な相関関係が認められており、SFeの減少は強い運動時に増加する炎症性サイトカインが血清鉄を肝臓内に取り込むことによって引き起こされていることが推察される。従って血清中で鉄イオンの運搬に関係している、Hp、トランスフェリン、ラクトフェリンは血管内溶血で生じる鉄イオンのスカベンジャーとして働き、鉄イオンを迅速に肝臓に送り込むことによって、Fenton反応などによる有害な活性酸素の産生を抑制していると考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 田中信雄: "100KM歩行による生体ストレスと適応"体力科学. Vol.49. 737 (2000)

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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