2001 Fiscal Year Annual Research Report
家庭経営の視点からみたボランティア活動参加者の生活時間配分
Project/Area Number |
11680111
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
平田 道憲 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (30111660)
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Keywords | ボランティア / 生活時間 / 家庭経営 |
Research Abstract |
今年度は,昨年度実施したボランティア活動参加者の生活時間調査の詳細な分析および今年度実施したボランティア団体のリーダーへのインタビュー調査の分析を行った。インタビュー調査は,広島県内で活動しているボランティア7団体のリーダーに依頼して実施した。実施時期は2001年12月から2002年1月である。主なインタビュー内容は,団体の概要,参加する上での問題点のジェンダーによる相違,団体の運営におけるジェンダー差,活動経験から感じる男性,女性の問題点などを中心とした。 1 ボランティア活動参加者の生活時間調査の分析から明らかになったことは次のとおりである。 (1)職業の有無を加えて分析すると,男性は家事労働時間に関しては,無職者のほうが有職者よりも長く,女性は本研究における調査では家事労働時間に関しては有職者,無職者で差がなかった。男性有職者のボランティア活動時間は最短であった。 (2)ボランティア活動参加者においても女性より男性の家事労働の行為者率は低いが,一般の男性よりは家事労働の行為者率が高い。 (3)性別役割分業に反対する人の比率はボランティア活動参加者の場合も女性より男性のほうが低いが,一般の男性よりは性別役割分業に反対する人の比率が高い。 2 インタビュー調査から明らかになったことは次のとおりである。 (1)ボランティア活動団体の特性によって会合の時間帯や活動内容が異なり,それによって,メンバーのジェンダーや職業による参加のしやすさに相違がある。 (2)男女の長所短所を意識しているリーダーと意識していないリーダーがいる。意識している場合の女性の長所は場を緩和させまとめる力や細やかさなどであり,短所は感情論に走る点や人の好き嫌いが強い点などである。
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