1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680118
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Research Institution | Tokyo Kasei University |
Principal Investigator |
片山 倫子 東京家政大学, 家政学部, 教授 (20056386)
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Keywords | 染料 / 酵素 / 脱色 / 直接染料 / 酸性染料 / 反応染料 / 銅フタロシアニン染料 / 化学構造 |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下のとうりである。まず始めに、銅フタロシアニン染料についてこれを効率よく分解する糸状菌ミロテシウムベルカリアが産生するビリルビンオキシダーゼによる脱色挙動を調ぺたところ、37℃,PH7において3時間後には略完全に脱色した。次に一般に堅牢であると考えられている水溶性染料の染料について、Colour Indexによって化学構造が公開されているジアゾ系、テトラゾ系、ジオキサジン系、アントラキノン系の中から、直接染料9種、反応染料4種、酸性染料1種を選びこれらの脱色挙動を調ぺたところアントラキノン系のC.I.Acid Blue 138,C.I.Reactive Blue 5,C.I.Reactive Blue19,およびアゾ系のC.I.Direct Blue 6,C.I.Direct Blue 15,ジオキサジン系のC.I.Direct Blue 106は銅フタロシアニン染料と同様の変化を示し著しく脱色した。一方、全く脱色しなかったのはC.I.Direct Yollow 86,とC.I.Reactive Red 120の2種であった。中程度に脱色したのはC.I.Direct Violet 48で,C.I.Direct Black 22,およびC.I.Direct Black 51,C.I.Direct Green 59は、いずれも黒または濃い緑色から薄い黄色へと変色した。またC.I.Direct Red 2は赤から黄色ヘ、C.I.Reactive Black 14は黒から赤へと変色した。以上の成果については1999年9月8〜10日にコペンハーゲンで開催された18th IFATCC Congressにおいてポスター発表を行った。現在はこれらの各染料の脱色機構を検討中である。
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