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1999 Fiscal Year Annual Research Report

ゾル状食物の飲み込み易さとその要因に関する研究

Research Project

Project/Area Number 11680140
Research InstitutionJapan Women's University

Principal Investigator

大越 ひろ  日本女子大学, 家政学部, 教授 (80060698)

Keywords官能評価 / 嚥下造影検査 / 食塊の移動時間 / テクスチャー / 飲み込み易さ
Research Abstract

口腔内の感覚が嚥下運動に及ぼす影響を知る目的で、4種の硬さの異なる粘稠ゾルを食塊とし、嚥下造影検査による食塊の移動時間と官能評価による飲み込み特性の関係を検討した。
嚥下造影検査には食塊試料として、血管造影剤コンレイ、140%バリウム溶液、α化デンプン15%添加コンレイ及びα化デンプン30%添加コンレイを用いた。官能評価に用いた試料は、蒸留水とα化デンプンを用い、嚥下造影検査食塊試料と同程度の4段階の硬さに調整した。食塊試料の移動時間は、中咽頭及び食道入口部に設置した圧センサーに食塊の先端が到達してから後端が通過する迄の時間を嚥下造影検査より測定した。飲み込み特性は「嚥下なし」テストで、べたつき感、残留感及び予測される飲み込み易さ、「嚥下あり」テストで、口中のべたつき感、口中及び喉の残留感、口から喉及び喉から先の飲み込み易さについて、シェッフェの一対比較法により評価した。嚥下造影検査及び官能評価試料はいずれも10mlを一口量とした。食道入口部における食塊の移動時間は、食塊の硬さを変化させても試料間に有意差は認められなかったが、中咽頭における食塊の移動時間は、試料が硬くなるに従い、有意に短かくなった。「嚥下なし」テストでは、試料が硬くなるに従い、有意にべたつき、残留感があり、飲み込みにくいと評価され、「嚥下あり」テストでは、試料が硬くなるに従い、有意に口中でべたつき、口中及び咽頭部の残留感があり、口から中咽頭及び中咽頭以降で飲み込みにくいと評価された。口中感覚よりの予測と実際に評価してもらった飲み込み易さには、同様の評価が得られた。このことより、食塊の飲み込み易さは、飲み込む前から口腔内感覚により予測されていることが示唆された。また、飲み込む前の口腔内感覚が舌運動を既定し、殊に咽頭上方の食塊の通過時間に影響を及ぼしていることが示唆された。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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