1999 Fiscal Year Annual Research Report
食事形態の違いからみた食事場面の分析とその心理的側面の検討
Project/Area Number |
11680157
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Research Institution | Suzugamine Women's College |
Principal Investigator |
岡本 洋子 鈴峯女子短期大学, その他部局等, 助教授 (70270022)
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Keywords | 食事形態 / 食事場面 / 外食 / 中食 / 内食 / 発話 |
Research Abstract |
食事形態は、「材料の調達、調理の場」「食事サービスおよび食事場所の提供」がどこでどのように機能分担されているかによって、「外食」「中食」「内食」の3つに分類することができる。本研究では、18〜20歳の女子学生26名(2人組13組で構成)を被験者として、上記に示した食事形態別の食事場面の観察を行い、以下の2点を明らかにした。(1)食事風景39場面について、食事をする者同士の会話のやり取りを分析して、女子学生の食事の意味の捉え方を考察する。(2)女子学生がさまざまな食事場面(外食、中食、内食)において日常的にどのようなやり取りをしているのか浮き彫りにする。食事形態別に食事場面をそれぞれ設定し、39場面をビデオ収録した。収録したテープを起こし、2人組の発話および主たる食事行動を記録した。発話を発語単位に区切り、その内容を食べ物のおいしさ、食事関連、食卓事物、エピソード等の5カテゴリーに分類した。検定は分散分析の後、テユーキーの多重比較によった。39場面の分析では、発話内容は主に食べ物のおいしさ8.4%、食事関連14.1%、食卓事物等4.0%、エピソード72.8%であるという結果が得られた。このことは女子学生が友人とする食事では、食事の社交機能が重視されていることを示すものであろう。女子学生2人組の3つの食事形態のちがいによる発話内容を比較した結果から、内食場面では食事関連に関する話題が外食・中食場面に比べ有意に多くなっており、また外食場面ではテーブルコーディネート等食卓事物関連の話題が、内食・中食場面に比べ有意に多くなっていることが判明した。
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