1999 Fiscal Year Annual Research Report
大学学士過程の生物学シラバスからみた教育内容の分析的研究
Project/Area Number |
11680192
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
松香 光夫 玉川大学, 農学部, 教授 (30074339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八杉 貞雄 東京都立大学, 理学部, 教授 (70011591)
見上 一幸 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (90091777)
楠元 守 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (40269501)
渡辺 勇一 新潟大学, 理学部, 教授 (30035480)
渡邉 守 三重大学, 教育学部, 教授 (80167171)
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Keywords | 学士課程 / 生物学教育 / シラバス / 講義要覧 / 教育内容 |
Research Abstract |
各大学から公表されて入手可能なシラバス(講義計画)を収集した.講義要覧のような冊子体になっているものがほとんどで,これには当該科目の扱う範囲やその概要が数行で示されていることが多い.もう一歩進んだ授業細目(1回ごとの授業内容)を作成している場合も少なくないが,一括して配布するには膨大になるせいか配布は教員に任されているケースが多いようである.いくつかの大学では,これらのシラバスを,ホームページにも載せるようになっており,その状況を一覧表にまとめた.この傾向は急速に広がっているようだが,内容的には大同小異にとどまっている. 米国のサンプルを比較したところでは,シラバスが受講学生との契約書的な意味合いをもつようだが,日本の場合には講義形態や学生との関係で,同様の扱いは困難である.また,米国式のシラバスに基づいて初めて,学生による授業評価が成り立ち,いわゆるFaculty Developmentが発展すべきものであろう.わが国ではまだ新しい概念に属する「シラバス」であるところから,現在のところ,各大学の「自己点検・評価」の対象としてシラバスが,形を整えるために作られているような状況である.今後の成熟によって,学生のためになるシラバスが普及するのであろう. これらの大学学士課程の生物学に関わるシラバスを対象として抽出し,そのスタイルや,科目内容,学生に対する提示・配布の方法などを比較して,今後の検討に備えた. 上記の内容を中心に,第68回日本生物教育学会全国大会(2000年1月,玉川大学)において発表した.
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