1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680209
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
西原 明法 東京工業大学, 教育工学開発センター, 教授 (90114884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 和裕 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (70192135)
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Keywords | 画像処理 / スポーツトレーニング / 選手位置検出 / 移動軌跡 / DSP |
Research Abstract |
バドミントン等のコート上の画像をビデオカメラからパーソナルコンピュータに取り込むための,DSPを用いたインターフェースを設計し,制作した.検出の精度とリアルタイム動作を考慮して,テレビジョン信号の1画面を64×64画素に間引くこととした.また,インタレース走査されているテレビジョン信号の偶数フィールドのみをサンプルすることで,ずれのない画像を得るようにした.DSP上では,取り込んだ画像から選手のいないコート画像との差分をとることにより,選手のみを取り出し,フィルタにより選手位置を求める.その際のフィルタを6種類取り上げ,比較検討した.直線上を歩く選手を検出したときのエラー率を測定し,検出精度が高く,雑音に強いという意味で最良のフィルタとそのパラメータを決定した. 経験者どうし,初心者どうしでバドミントンのゲームを行わせ,選手の移動軌跡を分析した結果,経験者と初心者とで,左右の移動速度には差がなく,前後移動速度では経験者が有意に高いこと,また滞在時間の多い位置として,初心者は中央よりやや前方の左側,経験者は後方の両側となることが明らかになった.さらに運動期と休息期という観点でみると,初心者の休息期が有意に長く,運動期には差がないこと,バドミントンよりテニスの方が休息期が長いことがわかった.ゲーム中の心拍数,血糖値,血中乳酸値を測定した結果,乳酸値の変化において,総移動距離と移動速度の強い影響が見られることが確認された. これらの検討から,本システムがゲーム分析や競技力向上の一助となり得ることが明らかとなったが,いくつか問題点もわかり,次年度への課題としたい.
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