1999 Fiscal Year Annual Research Report
異文化接触の教育的効果(態度変容とコミュニケーション能力の習得に関する研究)
Project/Area Number |
11680288
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
八島 智子 関西大学, 総合情報学部, 教授 (60210233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 共子 岡山大学, 文学部, 助教授 (40227153)
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Keywords | 異文化接触 / L2コミュニケーション / コミュニケーション不安 / 異文化コミュニケーション能力 / 英語学習動機 / 異文化適応 |
Research Abstract |
本研究の目的は、海外滞在による異文化接触が、学習者の1)外国語学習動機、2)コミュニケーションへの積極的な態度、不安、自信3)異文化への態度4)国際的志向性に変容をもたらすかどうか、そして、その変化と言語能力に関連が見られるかどうかを客観的、科学的な方法で調査することにある。本年は、まず、4-6月にかけて、上記項目を盛り込んだ質問紙を開発した。すでに予備調査で信頼性を確認したものに加えて、海外で使われているインストルメントの翻訳、さらなる項目の追加、削除を重ねて、最終的な調査紙を完成した。 次に6月に大学生約400人対象に、また7月には外国人教師と日常的に接触のある国際高校において80人を対象に質問紙調査を実施した。これらの調査は、変数間の関係を調べることが主な目的であった。共分散構造分析の結果、異文化への態度や国際的志向性が、学習動機に影響し、それが、英語力の向上につながると同時に、コミュニケーションの自信を高めていることが示された。また、過去の海外経験や異文化の友人の有無など異文化接触経験がコミュニケーションへの態度や自信、異文化への態度に影響していることも統計的に示された。 さらにアメリカに1年間留学する予定で平成11年7月に出発した高校生60人を対象に、同様の調査を郵送法により実施した。実施時期は、出発前、アメリカ到着後3週間の時点、および到着後4ヵ月の時点の3回である。現在データの解析中であるが、すでに3週間の時点で出発前と比較し、コミュニケーション不安が統計的に有意に低下するなど興味深い結果が出ている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tomoko Yashima: "L2 Use Anxiety and Willingness for Intercultural Interaction"関西大学 視聴覚教育. 23. 2-15 (2000)
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[Publications] Tomoko Yashima: "Orientation and Motivation in Foreign Language Learning: A Study of Japanese College Students"JACET BULLETIN. 31. 121-133 (2000)