2000 Fiscal Year Annual Research Report
集団における相互作用関係の解明と学級経営法について-学級崩壊の予防と対策-
Project/Area Number |
11680305
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Research Institution | OSAKA EDUCATIONAL CENTER |
Principal Investigator |
和田 武 大阪府教育センター, 教育企画部・学校経営研究室, 研究員兼指導主事 (60300985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大屋 由子 大阪府教育センター, 教育企画部・学校経営研究室, 研究員兼指導主事 (10332412)
永井 隆 大阪府教育センター, 教育企画部・学校経営研究室, 研究員兼指導主事 (10332420)
伊藤 精幸 大阪府教育センター, 教育企画部・学校経営研究室, 研究員兼主任指導主事 (90311456)
杉山 友重 大阪府教育センター, 教育企画部・企画調整室室, 研究員兼指導主事 (40235908)
柚木 朋也 大阪府教育センター, 科学教育部・理科第一室, 研究員兼指導主事 (00311457)
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Keywords | 学級崩壊 / 学級診断 / 子どもの意識 / 多変量解析 / 因子分析 / 学級の指標 / 学級経営 / アンケート調査 |
Research Abstract |
平成11年度は、アンケート調査の結果から児童・教員・保護者の学級に対する意識を探った。アンケート項目ごとの集計を児童・教員・保護者間で比較し相互関係(単独の集計度数から導けるものや児童・教員・保護者の比較から導けるもの)を調べ分析した。また、それぞれの項目間の見えない関係を見いだすため相関関係(相関係数・クロス集計)を調べ、日常的に行う学級経営の実践を振り返るヒントとしてまとめた。 平成12年度は、アンケート調査の結果を基に、「多変量解析」という手法によって、学級の状況に影響を与えると考えられる因子を統計分析で導き出し、そこから学級崩壊の予防につながる学級経営改善のための方策を探ることをめざして研究を行った。 まず、平成11年度に実施した意識調査のデータを基に、多変量解析による因子分析や主成分分析の手法を用い、学級ごとの特徴を3つの指標(健康度・規範意識・満足度)の形で表した。それを2次元散布図にグラフ化したものを「特性因子投影図」と呼ぶことにし、調査を行った106学級について計算し図示してみると、学級の状況が3つの指標で捉えることができた。 次に12の設問から構成される意識調査「ふりかえりシート」を作成した。12の設問は、新たに考案したものではなく、前述のアンケート設問項目の中から統計的手法により調査に必要な設問項目をとりだしたもので、特性因子投影図と合わせて使用することで、担任が子どもの意識を通して学級経営を振り返り、改善の方向を知ることができるようにしたものである。 以上の研究は、子どもの変化の兆しを予見することができ、学級崩壊の予防にもつながる。
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