Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小河原 義朗 国立国語研究所, 日本語教育センター第一研究室, 研究員 (70302065)
鈴木 淳子 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50265518)
川添 良幸 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30091672)
井口 寧 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 助手 (90293406)
神山 博 青森公立大学, 経営経済学部, 講師 (00224684)
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Research Abstract |
本研究の目的は,仕事の忙しさや居住地の関係上,教室で学ぶ機会のない学習者に対し,双方向通信を活用して1)異文化コミュニケーション上の問題が生じ易い場面・状況について,2)映像による学習素材を提供し,言語形式・言語行動について学べる教材を作成するとともに,3)発音学習指導も視野に入れたマルチメディア学習支援システムを開発する。同時に4)活用しやすい映像データベースのあり方についても検討し,その基本形を打ち出す,ことである。これを2年という研究期間内に達成すべく取り組んできたが,システム全体を完成させることができなかったので,学習者による全体的な評価を受けることも,双方向通信プログラムへの移植についても,今後の課題である。 平成12年度は,まず,目的4)について,11年度の試作を検討した上で,映像のアクセスのしやすさを重視し,作成するビデオクリップの長さを15秒とした。また,目的1)と2)については,15秒枠を考慮しつつ,母語や母文化を特定しない外国人日本語学習者が異文化コミュニケーション上の問題を意識できる内容で,しかも,学習するべき言語形式・言語行動を映像で提供することに意味のある非言語情報を含むもの,という条件を満たす「あいづち」と「割り込み」を取り上げた。 目的3)と4)の関連では,ビデオクリップの形式と質,ファイルサイズについての評価研究を行った。その結果と,日本語教育界での世界的なマッキントッシュ使用の多さを勘案し,まずはmpeg1形式を採用することにした。また,ウェブ上に作成したページから「あいづち」と「割り込み」の項目別に映像にアクセスできるよう配置し,要求に応じて会話の書き起こしを提供できるようにした。解説,練習は作成中である。 成果発表は,2001年6月末と8月初め,9月初めに,それぞれオーストラリア,金沢,イギリスで開催される学会での発表許可を得ている。
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