2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680322
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Research Institution | Kobe University of Mercantile Marine |
Principal Investigator |
高橋 倫也 神戸商船大学, 商船学部, 教授 (80030047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 政昭 高千穂商科大学, 商学部, 教授 (20146723)
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Keywords | ウィクセル小球問題 / 極値理論 / 指数分布 / シミュレーション / グンベル分布 / return level |
Research Abstract |
極値理論の中でウィクセル小球問題に関連した研究を行った. ランダムな大きさの球が空間にランダムに配置されていて,観測可能なのは検査平面上の球の切断円面積とするウィクセル小球問題を考える.このとき,与えられた体積中の最大球寸法を予測したい. 今年度は昨年度に続き,次の研究を行った. 1.空間の球の大円面積の従う分布がグンベル分布の吸引領域に属すとする.このとき分布の右裾は指数分布で近似できる.与えられた体積中の球のreturn level(それ以上の球は平均1個となる値)を予測する問題を考えた.平面上の切断円の上位r個の観測データに基づく予測法を構成した.用いる上位r個のデータの決定方法として,指数性の検定に基づく方法を考え,新しいシミュレーションモデルの下で予測法の精度を調べた.分布のtail indexのモーメント推定を利用した指数性の検定に基づくrの決定法が良いことが分かった. 2.切断円面積に対応する切断介在物寸法等の極値データのグンベル分布への適合を良くするために,データのベキ変換を考えた.ベキ変換を行うことにより,極値データのグンベル分布への適合が良くなることを見いだした.また,シミュレーション実験を行い,ベキ変換する事の良さを示した.得られた結果を,介在物データと年最大洪水水量データに適用して良好な結果を得た. 関連する研究として,上位k個のデータを用いる方法の漸近効率を理論的に明らかにし,一定面積で上位3個まで測定されている孔食データに適用した.
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