1999 Fiscal Year Annual Research Report
因果システムの一般化線形モデルによるパス分析に関する研究
Project/Area Number |
11680325
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
江島 伸興 大分医科大学, 医学部, 教授 (20203630)
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Keywords | 因果システム / パス解析 / 因子効果 / 対数線形モデル / HTLV-I / 感染率 / 感染システム |
Research Abstract |
本研究では2つの成果を上げている。第1の成果はカテゴリ変量のパス解析の研究である。パス解析は連続変量の再起的因果システムを線形回帰式により表現し、因子効果を議論する方法論として発展してきたものであり、カテゴリ変量でのパス解析では因子の応答変量に与える直後、間接及び全効果の定義とその解釈に対する議論は見られなかった。ここでは、再起的因果システムを対数線形モデルを用いて表現した場合のパス解析についての研究を行い、直接、間接及び全効果の定義を対数オッズ比を用いて定義した。この結果はEffect analysis in loglinear model approach to path analysis of categorical variables,Behaviormeytrika,26,221-233,1999,に発表した。第2の成果はHTLV-I感染システムの研究である。この感染システムの2つの感染パス、(i)感染母親からその子へのパスと(ii)感染している夫からその妻へのパス、を考慮に入れて、感染者比率の時間的推移を表現する数理モデルを構築し、その感染の特徴について数学的に研究した。出生率(=死亡率)、母子感染確率及び夫から妻への感染率と感染システムとの関係をまとめた。この結果はInternational Society for Clinical Biostatisticsの20回大会(Hidelberg,Germany)にて発表し、その研究内容はAnalysis of infection system of human T-cel leukemia vious type I base on a mathematical epidemic modelとして現在投稿中である。
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