1999 Fiscal Year Annual Research Report
インビトロ毒性試験における計画法と解析法の標準化の研究
Project/Area Number |
11680328
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
吉村 功 東京理科大学, 工学部, 教授 (30010797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 崇 東京理科大学, 工学部, 助手 (50318218)
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Keywords | 毒性試験 / データ解析 / 相乗作用 / 用量反応関係 / 実験計画 |
Research Abstract |
1999年3月の国際変異原学会の集まりで取り上げられた課題を中心にして次のような研究を行った。 (1)用量反応における頭打ち現象を考慮に入れた解析法として、最大対比法にMargolin流の第1段検定方式を加味した検定法を考慮した。その性能評価を現在進めている。 (2)第1種の過誤と第2種の過誤を考慮に入れた代替性能の評価基準を設けた場合に、バリデーションでの採用すべき化学物質の毒性の分布と数についての見当をシミュレーションで吟味した。これもまだ研究が継続中である。 (3)複数の物質の相乗的毒性を評価する際に、毒性試験の分野と疫学の分野で異なったモデルが採用されている。その両者に共通に同じ評価法を適用できるような評価法を工夫した。すなわち、単独暴露あるいはそれに近い場合について、用量反応関係の線形化を行った上で加法性が成り立つときの反応局面を推定する。この反応局面と同時暴露での反応の程度とを比較し、両者に有意な差があるかどうかを検定する手法である。こうして考案した方法を実際の事例に適用して結果を実験かと討論し、ある程度の有効性があることを確かめた。さらに、シミュレーションで性能評価を行ない、等分散性が成り立たないときに第1種の過誤の上昇があることを確かめた。以上の研究はいずれも継続中であるが、研究成果の一部は、1999年9月にドイツのハイデルベルグ市で開催された国際ワークショップ等で報告されている。
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