2000 Fiscal Year Annual Research Report
フィールドトポロジー解析に基づくボリュームレンダリングの最適化
Project/Area Number |
11680349
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
藤代 一成 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (00181347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹島 由里子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助手 (20313398)
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Keywords | サイエンティフィックビジュアリゼーション / ボリュームビジュアリゼーション / ボリュームレンダリング / 等値面 / 位相幾何学 / 伝達関数 / 特異点 / レーブグラフ |
Research Abstract |
本研究では,与えられたボリュームデータを,連続等値面群を用いてフィールド方向に輪切りにし,その位相同値性を調べることによって,ボリュームのフィールドトポロジーを表現するハイパーレーブグラフを抽出し,それに基づいて,重要なフィールド分布の特徴を強調する伝達関数を半自動的に設計するユーザ支援環境の開発を主眼としてきた. 最終年度である本年度は以下に示す5点の実績を得た. 1.隣接等値面の位相に相関性が低い実計測ボリュームのフィールド位相を表現できるようにハイパーレーブグラフの定義を拡張し,位相解析処理系プログラムを改良した. 2.拡張されたハイパーレーブグラフを参照して,位相の相関性の低いフィールド区間の半透明度を下げるような伝達関数設計指針を提案し,対応する伝達関数ルックアップテーブルを出力する処理系を開発した. 3.上記項目1,2の処理系を利用して,米国保健局が提供する歯のCTボリュームの詳細解析を行い,その有効性を検証した. 4.開発した処理系を統合し,スプレッドシート型ユーザインタフェースをもつ伝達関数設計支援環境IVORYの基本設計を行い,事実上の標準可視化ソフトウェアであるAVS上で,試験的実装を行った. 5.項目1で指摘した相関性の解析感度を劇的に上げられる,3次元超曲面の位相解析法を着想し,ハイパーレーブグラフに代わり,ボリューム骨格木(Volume Skeleton Tree)を抽出し,それを参照しながら伝達関数を最適化する方式の基本的検討を行った.これに関しては引き続き研究を続行していく予定である.
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Research Products
(11 results)
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[Publications] I.Fujishiro, 他3名: "Volume data mining using 3D field topology analysis"IEEE Computer Graphics and Applications. 20・5. 46-51 (2000)
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[Publications] I.Fujishiro, 他3名: "Topologically-accentuated volume rendering"Scientific Visualization Dagstuhl 2000,Kluwer Pub.. (掲載予定). (2001)
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[Publications] I.Fujishiro, 他3名: "Parallel visualization utilities for solid earth simulation platform GeoFEM"Proceedings 4th International Conference on Supercomputing in Nuclear Applications. HPCC-I-3-G1 (2000)
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[Publications] 藤代一成: "ボリュームビジュアリゼーション&グラフィックス-ボリューム表現の共通基盤の確立を目指す-"日経CG. 第160号. 68-69 (2000)
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[Publications] 藤代一成: "ボリュームデータマイニング"可視化情報学会誌(第28回可視化情報シンポジウム論文集). 20-suppl.1,1. 161-162 (2000)
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[Publications] 竹島由里子 他3名: "Automating transfer function design for comprehensible volume rendering based on 3D field topology analysis"可視化情報学会誌(第28回可視化情報シンポジウム論文集). 20-suppl.1,1. 163-166 (2000)
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[Publications] 藤代一成: "ボリュームデータマイニング:大規模ボリュームの視覚的解析におけるserendipityの追求"情報処理学会数理モデル化と問題解決研究会研究報告. 2000-MPS-32. 29-32 (2000)
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[Publications] 竹島由里子 他3名: "実データのためのフィールド位相を強調したボリュームレンダリング"情報処理学会グラフィクスとCAD研究会研究報告. 2001-CG-102. 38-42 (2001)
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[Publications] 中嶋正之,藤代一成: "コンピュータビジュアリゼーション-インターネット時代の数学4"共立出版. 207 (2000)
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[Publications] 藤代一成: "情報の可視化技術(「情報の可視化」,岸野文郎編著の第3章を担当)"岩波書店. 65 (2001)
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[Publications] 藤代一成: "ボリュームビジュアリゼーション(映像情報メディア学会編 映像情報メディアハンドブック4.2.3項を担当)"オーム社. 8 (2000)