2000 Fiscal Year Annual Research Report
人工現実感による大型造形と実空間への出力に関する研究
Project/Area Number |
11680350
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Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石井 郁夫 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80018481)
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Keywords | 造形装置 / VRモデリング / マルチスケールモデラ / Octree / 運動視差 / 熱除去加工 |
Research Abstract |
CADやCGで造形設計を行い,光造形装置などで実モデルを出力するシステムが活用されているが,人物彫刻など大型で有機的な形状を扱うにはいくつかの問題がある.大きな形状の中に微細な形状が組み込まれた構造の造形物は,工業製品のように小さいスケールのモデルを作って拡大するような単純なスケーリング操作が困難な場合が多い.VR空間で概形から微細構造までのマルチスケールで扱うモデラがない.大型造形物を実際に存在するような形で表示する低コストのVR表示装置がない.さらに,高さ・幅・奥行きが数メートルになるような大型物体を扱う造形装置がない. 本研究は,高さ・幅・奥行きが数メートルになるような微細構造を持つ大型造形を扱うことが可能なVRモデリングシステムを目指して,大型造形物を実際に存在するような形で表示する低コストのVR表示装置の開発,大型で有機的な形状をマルチスケールで定義できるモデラの開発およびVR空間で作成した大型造形物形状の実空間への出力方式の開発を行った. 概形から微細構造までのマルチスケールの形状取り扱いが可能なモデリング方式として,Octreeで空間を階層化し局部的な特徴量と視距離によって形状表現の細かさの制御が可能なマルチスケールモデラを開発した. 広域仮想空間で実空間と同様な運動視差の表現するために,手押し台車上の立体表示装置を覗き窓として仮想空間を表示する方式を開発した.マルチスケールモデラを用いることによって,物体に近づくと精細な構造を,離れると距離に応じた概形を表示することで実空間と同様な視距離解像度に対する運動視差の表現を可能にし,造形作業に有効な仮想空間を作ることができた. 仮想空間で生成した大型造形物を実空間へ出力する方法として,熱除去加工方式造形システムを試作した.発泡スチロールを電熱線の移動軌跡を利用した除去加工で,軌跡生成速度と電熱線温度の適切な制御によって電熱線に殆ど応力を加えずに加工可能であり,低剛性の大型装置を容易に実現できる.電熱線形状制御により複雑な曲面を簡単な軌跡で生成できる特徴を持つ.
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Research Products
(2 results)