2000 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的アルゴリズムを用いた3次元物体の位置・姿勢推定
Project/Area Number |
11680376
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
東海林 健二 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (70143188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外山 史 宇都宮大学, 工学部, 助手 (60323317)
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Keywords | 姿勢推定 / 関節物体 / 遺伝的アルゴリズム / シルエット / スティックモデル |
Research Abstract |
本研究では、視覚入力として1枚の画像から、モデルとしてあらかじめ与えられた3次元物体の位置・姿勢を推定する手法の開発を目指す。3次元物体モデルは剛体と人体などの関節物体とする。視覚入力は、画像からエッジやシルエットを抽出した2値画像とする。本研究で扱う問題は、この2値画像と3次元物体モデルから生成した線画を重ね合わせたとき、最もよく重なるような3次元物体モデルの位置・姿勢を求めることである。本研究では、この問題に対して、複雑な解空間での最適解探索に適している遺伝的アルゴリズム(GA)を適用し、位置・姿勢推定問題に固有の性質を用いて、画像のノイズや背景、隠蔽に対してもロバストなアルゴリズムを構築する。 本年度は、関節物体を対象とする。関節物体として、横向き人体を扱うこととし、物体モデルを2次元に限定した。研究成果は、パターン認識国際会議ICPR2000で発表した。具体的には以下の通りである。 (1)関節物体のモデル化:横向き人体を7つの関節で接続された長さが既知の11本のスティックで簡略化して表現する。これを以後スティックモデルと呼ぶ。各スティックは人体の体節に対応し、スティックモデルの姿勢は、胴体スティックの位置と、全てのスティックの角度で表す。 (2)探索空間の制限:位置・姿勢を表現するパラメータ空間は非常に大きい。そのため、探索空間をスティックが入力シルエットからはみ出ない範囲に制限する。 (3)GAによる位置・姿勢推定:GAにおいて、各個体が表すスティックモデルの位置・姿勢は、シルエット中の各画素からスティックモデルまでの近さの測度の和で評価する。 (4)実験:人体形状デザインツールで作成したシルエットを入力とし実験を行った。実験により、提案手法は自己隠蔽のある多様な姿勢を推定することができ、また、一つのスティックモデルで多くの人体に適用できることを示した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Kenji Shoji,Atsushi Mito,and Fubito Toyama: "Pose Estimation of a 2-D Articulated Object from Its Silhouette Using a GA "Proceedings of the 15th International Conference on Pattern Recognition . Vol・3. 717-721 (2000)