1999 Fiscal Year Annual Research Report
計算論的書字運動モデルによる多様な文字パターン変形
Project/Area Number |
11680384
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
和田 安弘 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70293248)
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Keywords | 書字運動 / 経由点 / 文字変形 / 遺伝的アルゴリズム / パターン認識 |
Research Abstract |
本年度は,以下の行動実験および計算機シミュレーションを行った. (1)人間の行動実験 実際の人間の書字動作を種々の条件によって計測・解析を行い,特に,書字時間の変化,書字位置の変化等による文字の変化について解析を行った結果,和田&川人の書字運動モデルの表現形式である運動経由点情報(空間・時間)をを変動させることによって,多様な文字の生成が可能であることを確認した. (2)文字変形アルゴリズムの研究および計算機によるシミュレーション 上記の人間の行動実験の結果に基づいて,本年度は,経由点情報を変化させるアルゴリズムの研究を重点的に行った.次のような空間情報・時間情報を新たに生成する遺伝的アルゴリズムを応用した方法の検討を行った. 各文字パターン毎の比較的少人数から採取した経由点組位置情報および時間情報を遺伝的アルゴリズムの遺伝子座に変換し,それらを,遺伝的アルゴリズムの処理である交叉,選択・淘汰,突然変異および文字生成の処理を繰り返す方法によって,採取した経由点組とは異なる新しい経由点組をもった多様な文字を生成するアルゴリズムの研究を実施した.また,本遺伝的アルゴリズムの適応度関数として,書字運動の文字生成の評価関数を応用した方法を提案した.計算機シミュレーションによって,上記の方法によって生成した文字パターンが,日本語手書き文字のデータベースであるETL9Bに含まれる文字よりも多様な文字が生成できることを確認した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 大川慶,和田安弘: "遺伝的アルゴリズムによる書字運動経由点による多様な文字の生成"電子情報通信学会技術研究報告. PRMU99-97. 17-24 (1999)
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[Publications] 大川慶,和田安弘: "計算論的書字運動モデルと遺伝的アルゴリズムによる変形文字の生成"日本神経回路学会第9回全国大会. P1-16. 46-47 (1999)