2000 Fiscal Year Annual Research Report
シーン画像に基づく環境マップの自己組織的形成とロボットのナビゲーション
Project/Area Number |
11680393
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 眞澄 九州工業大学, 生命体工学研究科, 教授 (60222973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
章 宏 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (30235709)
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Keywords | ロボット / ナビゲーション / 自己組織化 / 全方位ミラー / 環境マップ / シーン画像 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、実ロボットを用いた実験を実施した。第四段階では、机やダンボール箱などを配置した会議室の環境マップをコホネンの自己組織化法により形成した。その際ロボットが走行しながら各地点で全方位画像を取得し、その画像を局所自己相関関数を計算することにより、情報圧縮を行う。ロボットの走行に伴い車輪のすべり等により位置や方位の誤差を生じ、また時間と共に増大する。この誤差の増大と走行距離の関係を実験的に求めた。なおこの誤差を含んだ位置情報を画像の局所自己相関関数と併せ用いて、自己組織化の入力情報とした。位置情報と画像情報の相対的重みを決めることが必要であるが、後で述べる位置推定の誤差が最小となる相対重みを用いることとした。 第五段階では、新たな入力情報が与えられた場合、既に自己組織的に形成された環境マップを利用して、シーン位置を推定する方法を確立する。当初は新しい入力情報の空間的位置が全く分からないため、一様な事前確率分布を想定する。観測データから局所自己相関関数を求め、参照ベクトルがこれに近いほどその場所の存在確率が高いものとする。この考え方により、一回の観測の結果、空間上でのロボットの存在確率分布が得られる。これをロボットの移動に合わせて並行移動したものを次回の事前確率と考える。このようなベイズ推定により、シーン情報を逐次追加することにより、候補を絞り推定精度を向上させることが可能になる。 第六段階の実ロボットを用いた位置推定についても、予備的実験に着手した。
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[Publications] 未永寛,石川眞澄: "大きさ可変の競合層を用いた自己組織化マップの性能評価"第10回神経回路学会大会 横浜. 196 (2000)
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[Publications] Hiroshi Suenaga Masumi Ishikawa: "Self-organizing map with a variable-size competitive layer"ICONIP-2000 Proceedigs. 727-731 (2000)
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[Publications] 堤瑞樹,石川眞澄: "ロボット用シミュレータの構築と自己組織化学習"電子情報通信学会技術研究報告 NC2000-147. 100・687. 149-156 (2001)
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[Publications] 未永寛,石川眞澄: "時系列データの情報圧縮による自己組織化"電子情報通信学会技術研究報告 NC2000-150. 100・687. 173-180 (2001)