1999 Fiscal Year Annual Research Report
RTK-GPSを用いた斜面定期健康診断システムの開発
Project/Area Number |
11680468
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福岡 浩 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40252522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤川 博一 日立造船情報システム株式会社, 基本技術部, 部長
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Keywords | RTK-GPS / 斜面災害 / ハザードマップ / 移動観測 / 斜面定期健康診断 |
Research Abstract |
本研究は、RTK(リアルタイムキネマティック)-GPSを用いて従来の静止測量より高速・短時間に同程度の精度で多数の測点の測量を行い,斜面災害の前兆となる微少な変位を捉えて、斜面災害の予測を可能とする技術の開発を目指し,「斜面定期健康診断システム」と呼ぶべきシステムを開発することを目的としている.具体的には,RTK-GPSにより1秒程度の高速サンプリングで5mm程度の精度で測位を行うために必要な時間(エポック数)を調べ、数分間で従来2〜4時間かかっていた静止測量と同等の精度を得るための観測条件や解析手法を開発する. 本年度は,PTK-GPS受信機を用いて、2cmと10cmの移動ベクトルについてRTK-GPSによる試験観測を行ったところ,5分間,300エポックの観測で平均値の誤差は5mm以内,標準偏差は3mm以内に収まり,静止測量と同程度の精度を有することがわかった.また,高知県・怒田地すべり地において3回の観測を行い,面的な移動ベクトル分布を得たが,ブロック毎に異なる方向の移動ベクトルを示すことが分かった. また,RTK-GPS専用の三脚を試作した。数分間で測定を行うためには30秒〜1分程度で路面上の測量マークの鉛直真上において数mm以内の精度でGPSアンテナを固定することが必要である。高精度の電子傾斜計とサーボ回路,スライドモーターを組み合わせてアンテナを高精度に固定できる三脚を制作した.
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