2000 Fiscal Year Annual Research Report
微粒子プラズマ中のクーロン結晶による相転移現象の解析
Project/Area Number |
11680485
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
林 康明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30243116)
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Keywords | プラズマ / 微粒子 / クーロン結晶 / 相転移 / 結晶構造 / マルテンサイト変態 / 微粒子プラズマ / ダストプラズマ |
Research Abstract |
3次元クーロン結晶の立体的構造を解析するため,下から数層のみを照射するようにした青色のアルゴンイオンレーザー光(488nm)と,電極に垂直な方向にシート状に広げた赤色の半導体レーザー光(690nm)を同時に照射し,横方向からは赤色のフィルターを通して赤色の散乱光のみを観察した.この方法で,上からと横からの微粒子配列と格子間隔を,同位置,同時に調べ,精密な解析を行うことが可能となった.また,1/30秒毎の3次元的な微粒子配列の変化を画像から調べ,結晶構造の遷移過程を解析できるようになった. こうした解析手段を用いながら3次元クーロン結晶を形成し,(011)面や(001)面が電極に平行な体心立方様構造,(111)面が平行な面心立方様構造,(0001)面が平行な六方最密様構造などが確認された.格子間隔を調べると,体心立方様構造では3軸の長さに1:1.56:1.53の関係があり,体心正方格子と呼ぶのが適当であることがわかった.面心立方様構造では,最密面の格子間隔とそれに垂直な格子面間隔の間に1:0.83の関係があり,面心立方格子の場合の1:√(2/3)=1:0.82に極めて近いことがわかった.また,fccとbctの共存や,構造間の時間的遷移が観察され,その構造変化の解析を行った.その結果,fccとbctの遷移は,fcc(111)面とbct(011)面との間の"すべり"により生じ,その面内でクーロンエネルギーが最小となるように変化した結果,bctに近い構造となったものと理解された.さらに,その "すべり"の方向について調べると,fcc[110]およびbct[111]方向であり,鋼のマルテンサイト変態と符合することがわかった.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Yasuaki Hayashi: "Structure of a Three-Dimensional Coulomb Crystal in a Fine-Particle Plasma"Physical Review Letters. 83(23). 4764-4767 (1999)
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[Publications] Kazuo Takahashi: "Two-Dimensional Melting in a Coulomb Crystal of Dusty Plasma"Japanese Journal of Applied Physics. 38(7B). 4561-4566 (1999)
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[Publications] 林康明: "プラズマCVDによる微粒子成長と強結合微粒子プラズマの可視化"表面技術. 51(12). 1208-1212 (2000)
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[Publications] Kazuo Takahashi: "Analyses of Attractive Forces between Particles in Laboratory Dusty Plasmas"Physica Scripta. T89. 37-40 (2001)
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[Publications] Yasuaki Hayashi: "Structure Transitions of 3-Dimensional Coulomb Crystals in a Dusty Plasma"Physica Scripta. T89. 112-116 (2001)
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[Publications] 林康明: "微粒子プラズマによるクーロン結晶"NEW DIAMOND. 17(2)(印刷中). (2001)
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[Publications] Yasuaki Hayashi: "FR0NTIERS IN DUSTY PLASMAS"Elsevier Science. 8 (2000)