1999 Fiscal Year Annual Research Report
磁場反転配位における周辺プラズマのモデル化に関する研究
Project/Area Number |
11680492
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
冨田 幸博 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助教授 (40115605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 昭男 新潟大学, 理学部, 教授 (30108013)
岡田 成文 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40135661)
廣岡 慶彦 核融合科学研究所, 研究・企画情報センター, 助教授 (60311213)
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Keywords | 磁場反転配位 / 周辺プラズマ / ミラー磁場 / 無衝突ピッチ角散乱 / 粒子損失 / 中性粒子 / 粒子シミュレーション |
Research Abstract |
本年度は、磁場反転配位(FRC)における、セパラトリクス外側の周辺部プラズマの粒子閉じ込め機構解明を中心に研究を行った。FRC配位では磁場がゼロであるX点(双曲型特異点)が存在するために、セパラトリクス内の閉じた磁力線領域から漏れ出たプラズマ粒子はこのX点近傍でミラー磁場捕捉される。このような磁場配位での単一荷電粒子の軌道を追跡したところ、断熱不変量の一つである径方向の作用変数がX点以外ではよく保存しているが、X点近傍ではその値が大きく変化していることが分かった。この理由は、緩やかに変化している磁場中ではその変化に追随している粒子のピッチ角がX点近傍ではその急激な磁場変化に対応できず確率的に変化したためと考えられる。このような無衝突ピッチ角散乱は荷電粒子間のクーロン衝突によるピッチ角散乱と同様に磁力線を横切る拡散を引き起こして粒子の損失につながる。この拡散機構を解明するために、粒子分布関数を無衝突ピッチ角散乱を考慮したボルツマン方程式を用いて解析し、粒子のエネルギー、正準運動量、作用変数、流れ関数、及び磁束関数を用いて定常解を求めた。ここで、磁場を横切る拡散はクーロン衝突による磁束関数空間の拡散係数で表され、上述した断熱不変性の破れに起因した作用変数空間の拡散は計算機を用いた粒子軌道追跡から拡散係数の各種物理量依存性を求めることができた。 以上の理論解析と並行して、周辺部の中性粒子のイオン化やイオンとの荷電交換などの効果をモンテ・カルロ法を用いて取り込んだ粒子シミュレーションコードを開発している。これは、周辺部のミラー磁場構造を考慮して実空間は2次元となっている。今後、この結果と上記の拡散を取り込んだ流体シミュレーションコードを構築してFRC周辺部プラズマのモデル化研究を推進していく。
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