レーザー核融合爆縮実験のためのペレット磁気懸架ユニット美濃「MINO」シリーズ

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11680497
• Research Institution: Faculty of Engineering, Gifu University
• Principal Investigator: 阪上 幸男 岐阜大学, 工学部, 教授 (90043463)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 吉田 弘樹 岐阜大学, 工学部, 助教授 (90230755)
• Keywords: レーザー核融合 / ペレット / 磁気懸架

Research Abstract

1)昨年度研究を実施したペレット磁気懸架ユニットMINO-1号に立脚し、さらに下記の成果を踏まえ、新たにペレット磁気懸架ユニットMINO-2号を開発した。ペレットの導入部(ガスパフ装置)、位置検出部、制御部、懸架部をそれぞれコンパクトなユニットとして開発した。テスト用の真空容器を用いたNiコートペレットの磁気懸架試験に成功し、MINO-2号の核融合炉への導入に対する知見を得た。
2)さらに、MINO-2号の改良のための基礎研究として下記5項目の成果を得た。
・ペレットの大型化やHohlraumターゲットに向けて懸架距離を伸ばすため、電磁石の改良とその評価をした。
・流体力学的不安定性抑制のために薄膜磁性材料の最適化と密度または原子番号Z変化を持たせる薄膜製作技術としてパルスレーザー蒸着法にメッシュを組み合わせた方法を考案した。メッシュサイズおよびメッシュに印加する電圧パルスに対するドロップレットの減少効果を実験的に示した。
・流体力学的不安定性抑制とプリヒート抑制のためのペレット内部へのNiコーティングには、化学的手法が適しているとの見通しのもとに、無電解メッキおよびゾル・ゲル法での成膜の基礎実験を行った。
・クライオターゲットへの対応として、有機磁性体の調査および超伝導浮遊の基礎実験を行った。
・その他関連する研究として、ペレットの電界懸架の高精度化、電界を用いたペレットインジェクターによるペレットの打上、ペレットの電界カーテンによる搬送、ペレットのレーザー光によるアライメントの基礎研究、光作用力によるペレットの水平方向振動のダンピング、ペレットの薄膜評価としての放電加工による基準面製作と多波長ニュートンリング観測による膜厚測定、を実施しレーザー核融合研究に対する寄与を与えた。

Research Products

• [Publications] H.Yoshida,Y.Sakagami,N.Iwai,H.Sakai: "Magnetic Suspension System "MINO" for Fusion Target Chamber"Bulletin of the American Physical Society. 45・7. 207 (2000)
• [Publications] Y.Sakagami,H.Yoshida,A.Shimamura,H.Sakai, et al.: "Coating and Characterization of a Magnetically Suspended Pellet"Bulletin of the American Physical Society. 45・7. 207 (2000)
• [Publications] Y.Sakagami,H.Yoshida,A.Shimamura,R.Itou, et al.: "Fundamentals of Magnetic Suspension for Laser Fusion Scheme"Bulletin of the American Physical Society. 45・7. 370 (2000)
• [Publications] Y.Sakagami,H.Yoshida,A.Shimamura,R.Itou, et al.: "Progress Report of Laser-Fusion Related Experiments at Gifu University -1999-"Research Report of the Faculty of Engineering Gifu University. 51. 19-30 (2001)
• [Publications] Y.Sakagami: "Magnetically Suspended Pellet"Third US-Japan Workshop on Laser-Driven Inertial Fusion Energy. (2001)