1999 Fiscal Year Annual Research Report
トロイダル回転粘性を極小化したヘリカル型装置の設計
Project/Area Number |
11680502
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
岡村 昇一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60115540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 伸 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (60311205)
野村 和泉 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (20280597)
松岡 啓介 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (70023736)
藤原 正己 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 所長 (10023722)
磯部 光孝 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00300731)
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Keywords | トロイダル回転粘性 / 準軸対称性 / MHD安定性 / 最適化法 / プラズマの回転 / Boozer座標 / トルサトロン配位 / CHS-qa |
Research Abstract |
トロイダル回転粘性を極小化する目的で、準軸対称磁場構造を持つヘリカル型配位を設計した.この配位における粒子閉じ込め特性は、軸対称磁場構造を持つトカマク型にかなり近い.ただしプラズマ電流を必要としない点が重要なポイントである.設計方法としては、閉じ込め磁場配位の最外殻形状をフーリエ係数によって表現し、磁場スペクトルの準軸対称性に加えて、MHD安定性や高エネルギー粒子の閉じ込め特性等を評価した上で、最適化法によって目的とする配位を求めた.本年度の結果としては、トロイダル周期数2、アスペクト比3.2の配位2b32を設計した.この配位のべ一タ値限界は約5%である.準軸対称性を表わす磁場スペクトルの非軸対称成分の値は、トーラス磁場強度に対して周辺部で約3%、プラズマ半径1/2の点では約1%である.この配位に対して、トロイダル回転の古典的粘性率を計算した.VMECコードによって計算された平衡配位を基にしてBoozerスペクトルを計算し、その合成から磁気面上の磁場強度の等高線を描く.さらに磁場の空間変化率を計算するために、磁気面上の座標をBoozer座標から実空間座標に変換した.粘性率の計算はプラズマの流れに沿った磁場変動率から求めるが、準軸対称性を持っているとはいえ、幾何学的には三次元構造を持つ配位におけるプラズマの回転パターンを決定することは一意的ではない.今回は検討の基本として、幾何学的なトロイダル方向にプラズマの流れが生じると仮定して、その流れの方向に対する粘性率を評価した.この値は古典的なトルサトロン配位を持つCHSと比較した時、約1/100にまで減少している.
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