2000 Fiscal Year Annual Research Report
脱フロンに向けての低温空気泡と冷水の直接接触による環境調和型蓄冷熱製氷システム
Project/Area Number |
11680504
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
堀部 明彦 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (50229241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春木 直人 岡山大学, 工学部, 助手 (10311797)
稲葉 英男 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40133805)
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Keywords | 製氷 / 蓄冷熱 / 気-液直接接触熱交換 / ダイナミック型製氷法 / 氷水スラリー / 脱フロン |
Research Abstract |
低温空気泡と冷水の直接接触による製氷システムに関して,昨年度作製した実験装置を用い,本年度は,以下の点に着目し検討を行った. 1槽内流動・気泡挙動と熱伝達特性に関する検討:ビデオ・写真撮影により流動・気泡挙動の詳細な観察を行い,熱伝達特性との関係を検討した.気泡群と水の熱伝達特性には,槽内の水および気泡群の流動挙動,ならびに気泡径分布が大きく関与することが判明した. 2スラリー状氷生成機構の把握:スラリー状氷の性状の検討,顕微鏡による氷組織観察,およびビデオ撮影による生成挙動の観察を行った.その結果,本方法にて生成される氷片は,過冷却が非常に小さい状態で生成されるため,フラジルアイスとなり薄い円盤状の形状を持つことが明らかになった.また,その寸法は,低温空気吹き込み温度が低くなるに従い小さくなり,製氷槽内において過冷却の生成・解除が頻繁に繰り返されることを表している. 3製氷効率および応用技術に関する検討:流入空気のエンタルピーおよびスラリー状氷の生成量等をもとに製氷効率を算定した結果,低温空気温度が-1℃と比較的高い温度にても製氷が可能であり,製氷効率は低温空気流量が大きい範囲では,空気温度に関係なく高い製氷効率で安定し,高効率でスラリー状氷の生成が可能であることが判明した.さらに,直接接触熱交換の応用技術として低温空気と温水との直接接触熱交換についても検討した. 以上の様に新たな製氷法である低温空気泡と冷水の直接接触による製氷システムの有効性を明らかにし,その実用化に向けての基礎的資料を収集した.
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