2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680510
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小無 健司 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10250812)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 文 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (90302215)
山本 琢也 東北大学, 金属材料研究所, 講師 (50212296)
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Keywords | アクチノイド / 水素化物 / 消滅処理 / 放射性廃棄物 / 核燃料 / 原子炉 |
Research Abstract |
アクチノイド水素化物燃料はこれまで研究炉(米国GA社のTRIGA炉)の燃料として多くの使用実績を持っている。最近、アクチノイド水素化物燃料の中性子減速性能が着目され、放射性廃棄物の消滅処理用ターゲット燃料や軽水炉(BWR)用新型燃料としての新しい応用が提案されている。これらの新しい利用方法を実用化するために、より広範な原子炉の照射条件下で使用できるようなアクチノイド水素化物燃料の開発が進められている。このアクチノイド水素化物を燃料として使用するためには、局所的な発熱を避けるため燃料ペレットの中で元素の大きな偏析がなく、核反応が均一に起こることが必要である。また、高温での水素化の過程で燃料ペレットの体積膨張により割れが生じる場合がある。そこで温度条件、水素吸収速度を制御し割れの少ない燃料ペレットの作成法を確立する必要がある。 本研究では、将来のネプツニウム、アメリシウムの水素化物の開発を念頭において、その前段階として、比較的取り扱いが簡単なウラン、トリウム系の水素化物の研究を行った。試料の作成法としてはまず均一な合金試料を作成し、その後ジーベルツ型の水素吸収装置を用いて水素化物試料を作成した。作成した試料の組織観察を光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡を用いて行い、試料内に微細な金属相及び水素化物相からなる複合組織が均一に分布していることを確認した。また試料に有害な割れが生じていないことも確認した。EPMAによる元素分析及びX線回折による構造解析も実施した。作成した試料について、最も重要な燃料の物性値の一つである熱拡散率をレーザーフラッシュ法を用いて測定した。測定された熱拡散率を密度と比熱のデータと合わせて熱伝導度の値を算出した。この値をもとに燃料の設計で用いる熱伝導度の物性式を温度と組成をパラメータとして作成した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Konashi: "Transmutation of actinide nuclear wastes using a hydride fuel target"Trans.Am.Nuc.Soc.. 81. 124-125 (1999)
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[Publications] B.Tsuchiya: "Thermal conductivity of U-ZrHx and U-Th-Zr-H"Trans.Am.Nuc.Soc.. 81. 125-126 (1999)
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[Publications] B.Tsuchiya: "Thermal diffusivity measurement of uranium-thorium-zirconium hydride"J.Ally.Comp.. 312. 104-110 (2000)