1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680541
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
池畑 広伸 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90250737)
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Keywords | 突然変異 / 紫外線 / 皮膚 / トランスジェニックマウス / 皮膚がん |
Research Abstract |
紫外線による皮膚癌誘発のリスクを評価するために、突然変異検出用トランスジェニックマウスを用いて、生体皮膚における紫外線誘発突然変異の解析を行った。 (1)UVB照射後、時間が経過するにつれてマウス皮膚表皮・真皮における突然変異の誘発が認められ、一定時間後最大頻度に達したあとは、長期にわたってその値を維持した。 (2)0〜0.5kJ/m^2のUVB照射によりマウス皮膚表皮・真皮ともに線量依存的に突然変異の誘発が認められた。誘発効率は表皮の方が真皮より高かった。 (3)UVBが誘発された突然変異によるDNAの塩基配列変化を解析したところ、表皮・真皮ともにピリミジン塩基が連続した部位でのG:C→A:T変異が大部分を占め、またCC→TT二重塩基置換も検出され、紫外線に典型的な突然変異パターンとなった。また哺乳類細胞のDNAメチル化部位であるCpG配列にこれらの突然変異が高頻度に発生する傾向が見られ、CpGが紫外線誘発突然変異のホットスポットとなりうることが示された。 (4)UVA・太陽光につても、線量依存的に皮膚表皮・真皮における突然変異の誘発が認められた。UVAにおける線量あたりの誘発効率はUVBよりも低かった。 (5)UVBによる皮膚炎症の誘発と突然変異誘発の関係を調べたところ、炎症が誘発されないような低い線量でも突然変異は高頻度で誘発されていることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Horiguchi M.et al.: "UVB-induced gpt mutations in the skin of gpt delta transgenic mice"Environmental and Molecular Mutagenesis. 34(2-3). 72-79 (1999)
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[Publications] Tetsuya Ono et al.: "Age-associated increase of spontaneous mutant frequency and molecular nature of mutation in newborn and old lacZ-transgenic mouse"Mutation Research. (in press). (2000)