1999 Fiscal Year Annual Research Report
DNAトポイソメラーゼ阻害を作用機序とする新規抗がん性物質の創製
Project/Area Number |
11680591
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岩尾 正倫 長崎大学, 工学部, 教授 (00100892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 勉 長崎大学, 工学部, 助手 (80295097)
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Keywords | 海洋天然物 / 抗がん性物質 / トポイソメラーゼ / リチオ化反応 |
Research Abstract |
ピロロイミノキノン型海洋アルカロイドはDNAトポイソメラーゼ阻害を作用機序とする抗腫瘍活性を示し、新規抗がん剤開発のためのリード化合物として注目を集めている。ピロロイミノキノン骨格の構築法は種々報告されているが、ピロロイミノキノン骨格への位置選択的な官能基導入法は確立されていない。もしこの手法が開発され多様な誘導体が供給可能となれば、詳細な構造活性相関研究が可能となり、実用的な抗がん剤開発に結びつくものと期待される。 筆者らは、すでにピロロイミノキノン骨格の新規構築法の開発とそれを応用したmakaluvamineA,D,l,Kの全合成を報告している。今回、makaluvamine合成における鍵中間体から容易に誘導される5-Boc-TIPS-7-methoxy-1,3,4,5-tetrahydropyrrolo[4,3,2-de]quinolineの位置選択的リチオ化反応を検討し、ピロロイミノキノン骨格6位への官能基導入法の開発に成功した。さらにこの反応を活用し、6位にp-ヒドロキシベンジル基を有する海洋アルカロイドveiutamineの最初の全合成に成功した。 さらに、5-Boc-7-methoxy-1-methyl-1,3,4,5-tetrahydr opyrrolo[4,3,2-de]quinolineの6位および2位選択的リチオ化反応の開発にも成功し、これらの位置に多様な置換基を有する誘導体の合成に成功した。現在この手法をピロロイミノキノン型アルカロイドの一種であるisobatzellineA,B,C,Dの合成に応用することを検討中である。
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Research Products
(1 results)