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1999 Fiscal Year Annual Research Report

FT-ICR質量分析法によるタンパク質間相互作用部位の構造解析

Research Project

Project/Area Number 11680619
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

明石 知子  理化学研究所, 生体分子解析室, 先任研究員 (10280728)

Keywordsタンパク質間相互作用 / 重水素交換 / 質量分析法 / CID / cystatin
Research Abstract

本課題では、タンパク質の相互作用部位の解析を可能とする、重水素(H/D)交換反応と高磁場FT-ICR質量分析法を組み合わせた新たな方法論の構築を目指して研究に着手し、下に示すような実績をあげた。
卵白cystatinについて、標的酵素であるpapainの存在下および非存在下でH/D交換反応を行い、衝突活性化(CID)で生じるフラグメントイオンの同位体分布の経時変化をFTICR MSで観測することにより、主鎖のアミド水素の重水素化率(D化率)を解析した。フラグメントイオンは、エレクトロスプレー(ESI)イオン源直後に存在するhexapole部で衝突活性化すること(hexapole-CID)により生成させた。
1.実験条件確立後、cystatin単独でH/D交換およびhexapole-CIDの実験を行った。H/D交換の反応時間は1,5,10,30,60,120,240分とし、D化率の経時変化を解析した。一連の実験は3回行い、3回のデータの平均を用いて解析したところ、N-末端から1〜10残基のアミド水素のH/D交換反応は、他の部分に比べて極めて進行が速く、1分以内に65%以上のアミド水素が交換されることがわかった。一方、既に報告されているcystatinのX線結晶解析の結果では、N-末端の部分は極めてフレキシブルであるために、N-末端から8残基目までの座標は決定されていない。以上より、本研究で得られた結果とX線結晶解析の結果とがよく一致することがわかった。
2.papainと複合体形成後H/D交換を行い、hexapole-CIDの測定を行った。一連の実験は3回行い、データの平均を求めて解析に着手した。
今後、papainとの結合に伴うcystatinの構造変化部位を特定し、相互作用部位の解析を行う。そして、本法がタンパク質間の相互作用部位の解析に有効か否かを検討し、結果をまとめ投稿する。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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