2001 Fiscal Year Annual Research Report
アポトーシスにおける細胞形態の動的変化(アクティブブレッビング)に関する研究
Project/Area Number |
11680677
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
恵口 豊 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (20243206)
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Keywords | アポトーシス / カスパーゼ / 細胞骨格 / プロテオーム |
Research Abstract |
アポトーシスは、細胞の収縮やメンブレンブレビングに代表される特徴的な変化を引き起こす。この細胞の形態変化に関与していると考えられる分子は今までにいくつか報告されているが、形態変化のメカニズムについては不明な点が多い。本研究では、アポトーシス時における細胞の形態変化のメカニズムを明らかにするため、以下の解析を行った。 昨年度までに、アポトーシスシグナル伝達経路のどのステップで細胞の形態変化を誘導するシグナルが生成するかを検討し、HeLa細胞の誘導株では、Fas刺激によるアポトーシスにおいて、細胞の形態変化を誘導するシグナル伝達経路と核の形態変化を誘導するシグナル伝達経路が、Bcl-2やcaspase-3の作用点の上流で分岐している事を示してきた。従って、Bcl-2/Bcl-xLを過剰発現しているこの細胞では、Bcl-2/Bcl-xLによりミトコンドリアより下流のシグナル伝達経路が遮断されていると考えられる。細胞の形態変化に伴って変化する蛋白質をプロテオーム解析により同定するため、Bcl-2/Bcl-xLを過剰発現しているこの細胞をFas刺激し、刺激しないものをコントロールとして、二次元電気泳動し、移動度の異なるスポットについてMULDI-TOF MSを用いて解析を行った。その結果、Lamin A/C、Lamin B、Vimentinを変化する蛋白質として同定した。
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[Publications] Shigeki Hata et al.: "Vascular Smooth Muscle Maintains the Levels of Bcl-2 in Endothelial Cells"Atherosclerosis. 154. 309-316 (2001)
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[Publications] Masahiro Takagi et al.: "Cellular toxicity by cadmium ion and its detoxification by heavy metal specific plant peptides, phytochelatins expressedin mammalian cells"J.Biochemistry(Tokyo). 131. 233-239 (2002)