1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680679
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中津 可道 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (00207820)
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Keywords | XPA / XAB2 / CSB / RNA polymeraseII / 転写共役修復 / ヌクレオチド除去修復 / 転写 / Gene Targeting |
Research Abstract |
1)XAB2と相互作用する蛋白質の検索とその解析:XAB2カルボキシ端243アミノ酸領域と結合する蛋白質をtwo-hybrid法で検索し、癌抑制蛋白質p53を見出した。p53は転写鎖上のDNA損傷により活性化され、XAB2は転写共役DNA修復因子であることから、DNA損傷によるp53活性化にXAB2が関与することが考えられる。Tag付きXAB2を発現させたHeLa細胞から抗Tag抗体で少なくとも10種の蛋白質がXAB2と共に精製された。その中にtwo-hybrid法でXAB2結合蛋白質として見出したRotamaseが含まれていた。また、XAB2はRotamaseを含む3種の蛋白質と強固な複合体を形成していた。 2)XAB2欠損細胞の作成とその解析:標的遺伝子組換え法によりXAB2完全欠損とカルボキシ端欠損(cd)ES細胞を分離し、XAB2欠損マウスを作成した。cdマウスヘテロ接合体同士の交配で得たマウス64匹と13.5dpc胚41例の遺伝子型は、野生型 52例、ヘテロ接合体 53例、ホモ接合体 0例であった。この結果はXAB2が必須遺伝子であることを示す。また、ヘテロ接合体の割合が半減していることから、XAB2遺伝子は1倍体では個体発生に不十分である可能性とXAB2cdがドミナント・ネガティブに働く可能性が考えられる。 3)XAB2を欠損したヒト遺伝病の検索:劣性遺伝性疾患cerebro-oculo-facio-skeletal(COFS)症候群原因遺伝子産物CSBはXAB2と複合体を形成し転写共役DNA修復因子であることから、XAB2遺伝子がCOFS症候群の原因遺伝子である可能性が考えられた。ヒトXAB2遺伝子の構造を決定し、COFS症候群7例とその類縁遺伝病MICRO12例のXAB2遺伝子解析を行った。エキソンに3箇所、イントロンに7箇所の塩基置換を認めたが、いずれも突然変異とは考えられなかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ichikawa Minoru: "Decreased UV sensitivity,mismatch repair activity and abnormal cell cycle checkpoint in skin cancer cell lines derived from UVB-irradiated XPA-deferent mice"Mutation Research. (in press).
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[Publications] Murai Hiroaki: "Studies of in vivo mutations in rpsL transgene in UVB-irradiated epidermis of XPA -deficient mice"Mutation Research. (in press).