1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680687
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
安住 薫 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (90221720)
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Keywords | 原索動物 / 血球 / チロシンリン酸化 / 遺伝子発現 / オプソニン / 食作用 |
Research Abstract |
1)マボヤ血球の活性化に件い発現する遺伝子の解析 体液中に凝固系を持たないマボヤでは、血球の凝集反応は初期感染防御反応として重要である。我々は、マボヤ血球にもチロシンリン酸化を介した細胞内情報伝達機構が存在することを明らかにしてきた。そこで、mRNAディファレンシャルディスプレイ法を用いて、マボヤ血球の凝集時に発現が増強される遺伝子の探索を試みた。その結果、血球の凝集に伴い発現が増強される遺伝子が4種類あることを見いだした。現在、それらの遺伝子の全長をコードする。cDNAの単離を行っている。また、各種阻害剤の阻害効果を調べたところ、これら4種類の遺伝子の発現には、細胞内カルシウムイオンとホスファチジルイノシトール3-キナーゼが関与することが明らかになった。 2)マボヤ体液中のオプソニン因子と食作用の解析 我々は、マボヤ体液中のオプソニン因子としてガラクトース特異的レクチン(Gal-レクチン)と補体C3を見いだしている。そこで、これら2種類のオプソニン因子の食作用における機能分担を明らかにすることを試みた。マボヤの食細胞は、異物としてヒツジ赤血球および酵母を貪食するが、マボヤ体液の存在下では、いずれの貪食活性も強く促進される。そこで、ヒツジ赤血球および酵母をそれぞれマボヤ体液で処理し、Gal-レクチンおよび補体C3の抗体を用いて、どちらのオプソニン因子が結合するかをフローサイトメトリーで解析した。その結果、ヒツジ赤血球にはGal-レクチンが、酵母には補体C3が特異的に結合することが明らかになった。異物の表面構造によって結合するオプソニン因子が異なるが、いずれの場合も血球による食作用が促進され、異物の排除が効率よくおこなわれることを示している。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Kaoru Azumi: "Opsonin-independent and -dependent phagocytpsis in the ascidian Halocynthia roretzi"Zool. Sci.. (印刷中). (2000)
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[Publications] Go Ishikawa: "Involvement of tyrosine kinase and phosphatidylinositol 3-kinase in phagocytosis by ascidian hemocytes"Comp. Biochem. Physiol. Part A. (印刷中). (2000)
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[Publications] Masaru Nonaka: "Opsonic complement component C3 in the solitary ascidian, Halocynthia roretzi"J. Immunol .. 162. 387-391 (1999)
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[Publications] L.Courtney Smith: "Complement systems in invertebrates. The ancient alternative and lectin pathways"Immunopharmacology. 42. 107-120 (1999)
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[Publications] Masaru Nonaka: "Opsonic complement system of the solitary ascidian, Halocynthia roretzi"Dev. Comp. Immunol.. 23. 421-427 (1999)
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[Publications] Yukichi Abe: "A unique primary structure, cDNA cloning and function of a galactose-specific lectin from ascidian plasma"Eur. J. Biochem.. 261. 33-39 (1999)
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[Publications] Yukichi Abe: "Primary structure and function of superoxide dismutase from the ascidian Halocynthia roretzi"Comp. Biochem. Physiol.. 122B. 321-326 (1999)