2002 Fiscal Year Annual Research Report
電位依存性ナトリウム・カリウムチャネルの神経障害性疼痛に伴う発現異常の分子機構
Project/Area Number |
11680753
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
横山 茂 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00210633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東田 陽博 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30093066)
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Keywords | 膜電位依存性K+チャネル / Kv1.1 / Kv1.2 |
Research Abstract |
ラット膜電位依存性カリウム(K+)チャネルの構成サブユニット(Kv1.1およびKv1.2)のアミノ(N)末端に対する特異的抗体を用いてラット脊髄後根神経節およびヒラメ筋の免疫組織染色を行った。さらに蛍光標識金コロイド(イムノフルオロゴールド)を皮下注射して標識したニューロンでのKv1.1およびKv1.2免疫反応性の有無を調べた。以下の結果が得られた。 1.Kv1.1およびKv1.2の免疫反応性が酵素抗体法にてヒラメ筋切片中の螺旋状の構造物に認められた。蛍光二重染色を行うと、抗ニューロフィラメント(RT97)抗体と同時反応性を示したことから、筋感覚受容性ニューロンの末梢側受容体であることが示唆された。 2.ラット下肢前脛部皮下へのイムノフルオロゴールド注入によって標識されるL4後根神経節内の細胞体の一部において、Kv1.1およびKv1.2免疫反応性が顕著であった。このことから、皮膚感覚ニューロンの少なくとも一部でKv1.1およびKv1.2チャネルが発現していることが示唆された。 一般に中〜大型の細胞体をもつ有髄性末梢感覚ニューロンは運動位置覚、固有感覚触圧覚などの非侵害性感覚を伝導し、A群の太い有髄線維を脊髄後角深部III-IV層に投射するとされている。多くのRT97陽性ニューロンは筋組織、関節の非侵害性受容器を支配することも知られている。したがって、Kv1.1、Kv1.2の免疫反応性は腰部脊髄後根神経節の中〜大型のRT97陽性細胞細胞体、脊髄後角深部III-IV層で顕著であるという昨年度までの実験結果とあわせると、Kv.1.1、Kv1.2チャネルは筋感覚受容体および皮膚に分布する非侵害性感覚受容ニューロンの末端において、活動電位の大きさ、頻度、中枢への伝播等を調節することが示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Macica, C.M: "Modulation of the Kv3.1b potassium channel isoform adjusts the fidelity of the firing pattern of auditory neurons"J. Neurosci.. 23・4. 1133-1141 (2003)
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[Publications] 横山茂: "細胞膜受容体の構造分類と機能特性"日本臨床. 60. 218-220 (2002)