1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11680802
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
嶋 啓節 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60124583)
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Keywords | 絶対時間 / 前頭前野 / 細胞活動 |
Research Abstract |
最近のサルでの認知課題遂行中の神経細胞活動の記録およびヒトでの機能MRI、PETおよび脳磁図などを用いた研究により前頭前野と認知、記憶、判断など高次脳機能との関連が次第に明らかになりつつある。これら前頭前野でなされていると考えられる高次脳機能の一つに"時間"のコーディングがある。たとえば、現時点からある任意の時間が経過したのちにしかるべき行動をとることが要求される時、我々はほぼ正確に時間を刻んだのち指定された行動を遂行することができる。このような時間計測を行うには内的クロックが必要不可欠であると考えられる。申請者はこの内的クロックが前頭前野細胞のどのような活動によって表現されているのかを明らかにする。 申請者はサルを用い、時間の長さの正確な測定が要求される認知課題を遂行させるべく訓練を行っている。 サルの正面にモニター画面を配置する。サルが右手元に配置したホールド・キーを押すと課題が開始され、ランダムな時間(1-2秒)経過後、モニターに赤色、黄色あるいわ緑色のシグナルが1秒間呈示される。もし赤色の場合はサルは点灯直後から1-2秒以内に、黄色の場合は点灯後4-6秒の間に、緑色の場合は点灯後8-11秒の間にホールド・キーから手を離さなければならない。正解の場合には、0.5秒経過した後、報酬が与えられる。以上の課題を遂行できるように訓練した段階であり今後、細胞活動記録を行う。
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