2000 Fiscal Year Annual Research Report
ラインスキャン法による脳内自由水拡散係数マップ撮像方法の確立
Project/Area Number |
11680860
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Research Institution | Tokai university |
Principal Investigator |
福崎 稔 東海大学短期大学部, 助教授 (40259122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
灰田 宗孝 東海大学, 医学部, 講師 (20208408)
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Keywords | NMR / Line Scan / Diffusion Coefficient / Brain / MRI |
Research Abstract |
MRIによる、詳細な自由水拡散係数の測定をおこなうことを目的として、Line Scan Diffusion Image(LSDI)法のパルス列を作成し、multi-exponentialの信号変化にたいする測定を可能にした。パルスプログラムはGE SIGNA MRI scanner(General Electric Medical Systems)における開発ツールをもちいた。このパルス列では、x,y,z方向の拡散係数を任意に測定することができるようにプログラムし、最大で20ポイントの異なる拡散係数測定用の磁場強度を設定することができる。昨年度に引き続き、LSDI法およびEPI法によるイメージひずみを検討し、平成12年10月、第28回日本磁気共鳴医学会において発表した。また、multi-exponentialの信号変化と拡散係数の計算におけるフィッティングのデータポイント数の違いによる計算精度について検討した。この結果、SN比が同じであれば、ポイント数の多い程、精度は高くなることを示すことができた。しかし、磁化の減衰が単一指数関数的である場合には、SN比をあげることでフィッティングのデータポイント数を少なくすることができることも確認できた。脳内自由水拡散係数測定において、multi-exponentialの信号変化の測定を試みたが、LSDI法ではSN比が低いために遅い拡散成分の信号変化を明確に捉えることができなかった。今後は、LSDI法におけるSN比の向上と、拡散測定のb-valueを大きくすることがな向上させることが課題として残された。また、脳の拍動が原因と考えられる信号強度の変動が観測された。この結果をもとに、脳拍動の描出が可能であることが示唆された。
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