1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11691028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Section | 一般 |
Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
谷一 尚 共立女子大学, 国際文化学部, 助教授 (20236681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早乙女 雅博 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (80150035)
大貫 静夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (70169184)
菅谷 文則 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (10275175)
日高 薫 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 助手 (80230944)
濱崎 一志 滋賀県立大学, 人間文化学部, 助教授 (00135534)
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Keywords | 中国寧夏固原県 / 原州聯合考古隊 / 後漢磚室墓発掘 / 青ガラス製耳當 / 白玉製鼻當 / 白玉製含蝉 / 北周・田弘墓報告書 / 唐・史道洛墓報告書 |
Research Abstract |
1999年7月〜9月、本補助金により、95年発掘の唐・史道洛墓、96年発掘の北周・田弘墓に引き続き中国寧夏回族自治区固原県において日中合同の「原州聯合考古隊」を組織し、原州遺跡のうち西郊郷和平村北原の後漢期の1墳墓を発掘した。 墓葬の構造は、地下式磚室墓で、甬道・前室・墓室などからかなり良好な状態の男性1体・女性2体の遺骨、青ガラス製耳當5、同製珠2、白玉(はくぎょく)製鼻當5、同製含蝉1などが出土した。特に鼻當・耳當は頭骨に着装されたままかそれに近い状態で出土し、当時の装身葬具がどのように用いられたかを解明する有力な資料となりうる。またガラス製品の一部は中国側の許可を得て持ち帰り、成分分析・鉛同位体比測定を行っており、いずれ原料に用いられた鉛の産地やガラス素材の製作地などを推定する手がかりが得られる可能性が大きい。 これと併行して、99年2月に該当年度の「研究成果公開促進費」の援助により報告書を公刊した唐・史道洛墓出土遺物の寧夏固原博物館への移管、2000年2月にやはり「研究成果公開促進費」の援助により報告書を公刊予定(現在印刷中)の北周・田弘墓出土遺物の整理等も行った。
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Research Products
(15 results)
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[Publications] 谷一 尚: "寧夏・賀蘭山岩刻画と中央アジア"民族藝術. 12. 37-49 (1996)
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[Publications] 谷一 尚: "中国出土の正倉院型切子ガラス碗"古代文化. 48-8. 25-28 (1996)
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[Publications] 谷一 尚: "突起ガラス括碗の出自と東方伝播"友部直先生古稀記念論叢. 49-60 (1997)
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[Publications] 谷一 尚: "原州遺跡出土の東ローマ金貨"共立国際文化. 12. 1-11 (1997)
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[Publications] 谷一 尚: "中国・北周と唐の壁画墓"季刊考古学. 61. 29-32 (1997)
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[Publications] 谷一 尚: "中国出土のビザンツ金貨"オリエント. 40-2. 124-137 (1998)
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[Publications] 谷一 尚: "中国寧夏固原出土のガラス六曲坏"古代文化. 51-8. 25-28 (1999)
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[Publications] 谷一 尚,工藤 吉郎: "世界のとんぼ玉"里文出版. 123 (1997)
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[Publications] 谷一 尚: "古代ガラス"京都書院. 255 (1998)
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[Publications] 谷一 尚: "ガラスの考古学"同成社. 203 (1999)
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[Publications] 谷一 尚,米田雄介,長澤和俊: "正倉院への道"雄山閣. 163 (1999)
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[Publications] 谷一 尚,三宅久雄,西川明彦: "皇室の名宝02正倉院中倉"朝日新聞社. 72 (1999)
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[Publications] 谷一 尚,雷潤澤,羅豊,衛忠: "原州古墓集成"文物出版社. 202 (1999)
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[Publications] 谷一 尚,菅谷文則,羅豊,衛忠: "唐史道洛墓-原州聯合考古隊発掘調査報告1-"勉誠出版. 336 (1999)
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[Publications] 谷一 尚,菅谷文則,羅豊,衛忠: "北周田弘墓-原州聯合考古隊発掘調査報告2-"勉誠出版. 392 (2000)