1999 Fiscal Year Annual Research Report
発展途上国における識字学習環境の研究-ボリビア地域社会を対象として
Project/Area Number |
11691064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 一般 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 雄祐 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60237443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜野 隆 武蔵野女子大学, 現代社会学部, 専任講師 (00262288)
永田 佳之 国立教育研究所, 国際研究協力部, 研究員 (20280513)
木村 秀雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10153206)
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Keywords | ボリビア / 多言語状況 / スペイン語 / ケチュア語 / 機能的識字 / 工芸教育 / NGO / 文書使用 |
Research Abstract |
初年度となる本年度はまず、7.8月、中村、永田、三瀬(三瀬利之は東京大学大学院総合文化研究科博士課程在学中)がボリビア社会の言語・メディア状況の歴史的変遷、現在の多言語使用、メディア普及、基礎教育の現状を、首都、地方の教育事務所、民間教育団体等を対称とした現地調査を通じて把握した。他方、アルエタは現在ボリビア国コチャバンバのサンシモン大学を拠点として進められている多言語基礎教育改善のための国際プログラムPROEIBに関する調査を行った。また、三瀬はボリビア調査終了後、スペイン語・グァラニ語の二言語使用が実現している隣国パラグアイにおいて多言語基礎教育に関する現地調査を行った。 以上の第一次調査に基づき、ボリビア国スクレ市郊外において村落部から移民してきた低所得者層を対象に工芸教育(裁縫、編物、皮革工芸)を提供する現地NGO、CEMVAを対象としてより微視的に機能的識字学習環境の調査を行うことを決定した。11月には、中村、浜野がスクレの当該職業訓練施設において(1)生徒の社会経済的特徴、学歴、言語使用、スペイン語識字機能、文書使用、(2)工芸教育の教授法、教材(3)工芸教育と識字教育の関連性、等に関する第二次調査を行い、さらに2000年度の教育プログラムと我々の調査の連携の可能性について討議を行った。 その後は第二次調査の結果を分析し、3月には中村がCEMVAの2000年度の活動状況の調査、教育プログラムと調査の連携方法の討議のためにスクレに行く予定である。
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