2000 Fiscal Year Annual Research Report
西アフリカ型小低地集水域の農牧林業システムと土地制度に関する研究
Project/Area Number |
11691084
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
若月 利之 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (50127156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 英子 日本学術振興会, 特別研究員
増永 二之 島根大学, 生物資源科学部, 講師 (10325045)
増田 美砂 筑波大学, 農林学系, 助教授 (70192747)
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Keywords | 西アフリカ / 水田 / エコテクノロジー / 生態工学 / 生態環境 / 土地制度 / ナイジェリア / ガーナ |
Research Abstract |
アジアや日本の里山に見られる「森と水田の生態環境技術」を、西アフリカの在来農牧林業システムと融合させて、西アフリカの生態環境と社会システムに融合する「西アフリカ型の新しい森と水田の生態工学技術、エコテクノロジー」の研究開発を行うことが西アフリカや熱帯アフリカ再生の鍵である。本研究は、西アフリカの森林移行帯、サバンナ帯でこれまで若月を中心とするチームが実施してきた「生態環境の修復と農村開発プロジェクト」のベンチマークサイトを主要な調査対象地として、又、比較のために西アフリカと生態環境が類似する東北タイ、対照的な西スマトラ及び南アフリカを取り上げる。当該地域集水域における土や水環境の理解をバックグランドとして、在来の農牧林業システムと土地制度を現地調査及び収集資料により明らかにするとともに、そこで開発プロジェクトとして実施されている外来の「森と水田の環境技術」を生態環境と土地制度の観点より比較評価した。 これまで、ナイジェリア、ガーナのベンチマークサイト及びタイ、インドネシア、南アフリカでの現地調査を行うとともに、採集土壌や水サンプルの物理化学的分析を行い、生態環境の特性が明らかにされた。また、ナイジェリア、ガーナのベンチマークサイトの農牧林業と土地制度の関係及び農林業システムの特徴が在来農業と土地利用制度の視点から調査された。さらに、各対象地における熱帯雨林の物質循環や栄養特性、水環境に関する現地調査を実施した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 若月利之: "水田と森のエコテクノロジーによるアフリカと日本の再生プラン"地球環境. 5・1. 45-62 (2000)
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[Publications] Buri,M.M. et al: "Sulfur and Zinc level as limiting factors to rice production in West Africa lowlands"Geoderma. 94. 23-42 (2000)
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[Publications] Hayashi,K. et al: "Indigenous Soil Knowledge for Sustainable Agricultural Development in the Shale zone of Niger, West Africa.1.Soil Quality Characterization of a Small Inland Valley Watershed."Tropics. 9・4. 245-258 (2000)
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[Publications] Hayashi,K. et al: "Indigenous Soil Knowledge for Sustainable Agricultural Development in the Shale zone of Niger, West Africa.2.Indigenous Soil Classification System"Tropics. 9・4. 259-273 (2000)
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[Publications] 高根務: "開発介入と住民のインセンティブ構造・中部ガーナの在来土地制度と小規模水田開発の事例から"アフリカレポート. 30. 6-11 (2000)
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[Publications] 廣瀬昌平,若月利之: "(財)農林統計協会"Restoration of Inland Valley Ecosystems in West Africa (出版予定). (2001)