アフリカ諸国の教育政策と主要援助機関の教育協力政策に関する国際比較研究

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11691087
• Research Institution: Hiroshima University
• Principal Investigator: 澤村 信英 広島大学, 教育開発国際協力研究センター, 助教授 (30294599)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 堀田 泰司 広島大学, 留学生センター, 助教授 (40304456) ; 黒田 一雄 広島大学, 教育開発国際協力研究センター, 助教授 (70294600) ; 長尾 眞文 広島大学, 教育開発国際協力研究センター, 教授 (10304461) ; 大津 和子 北海道教育大学, 札幌校, 教授 (80241397) ; 大隅 紀和 京都教育大学, 教育実践総合センター, 教授 (90000083)
• Keywords: 教育政策 / アフリカ / 援助政策 / 国際協力 / 教育開発 / 教育協力

Research Abstract

本研究は、アフリカ諸国における教育開発の現状とその政策、並びに主要援助機関の教育援助政策・手法を横断的に比較研究し、日本の教育分野での開発援助政策と協力手法について考察することを目的としている。これまで希薄であった教育協力にかかる実践研究を推進し、国際協力事業に学術的に貢献しようとするものである。
2年目となる平成12年度は、タンザニア、ケニアおよびコートジボアール他で現地調査を行うとともに、これまでの研究成果の一部を「国際教育協力論集」に論文として発表した。また、国際的認知を得る必要もあることから、全米比較国際教育学会において「日本の教育援助の潜在力」をテーマにシンポジウムを開催した。また、本年度は研究の本格的展開期であり、アフリカ地域数ヶ国を事例に社会学的調査も行い、教育とそれを取り巻く経済・社会・文化的環境の関係をある程度分析することができた。それと共に、国際開発あるいは国際協力の観点から本地域における日本の教育協力の方向性も検討した。これまでの成果は未整理な部分も少なくないが、アフリカの教育と国際協力に係る日本国内では数少ない資料と情報を入手することができた。
最終年度である平成13年度には、継続的に現地調査と成果発表を行うと共に、前年度までに入手した資料をさらに詳細に分析し、アフリカ主要国の教育政策とそこで行われる援助政策を比較・類型化することにより、国際教育協力における日本の位置と役割、並びにその効果と問題点を解明することとしたい。さらに、日本の教育協力モデルを策定すための端緒となるよう本研究をさらに深化させる計画である

Research Products

• [Publications] 内海成治,高橋真央,澤村信英: "国際教育協力における調査手法に関する一考察-IST法によるケニア調査をめぐって-"国際教育協力論集(広島大学教育開発国際協力研究センター). 3・2. 79-96 (2000)
• [Publications] 大津和子: "南アフリカにおける教育開発-ジェンダーの視点から-"国際教育協力論集(広島大学教育開発国際協力研究センター). 3・2. 97-114 (2000)
• [Publications] 澤村信英: "ザンビアの教育と日本の国際協力-オーナーシップの含意をめぐって-"国際教育協力論集(広島大学教育開発国際協力研究センター). 3・2. 143-155 (2000)
• [Publications] 黒田一雄: "発展途上国における女子教育の教育経済学的考察"国際教育協力論集(広島大学教育開発国際協力研究センター). 3・2. 133-141 (2000)
• [Publications] Kenneth KING: "Towards Knowledge-based Aid : A new way of working or a new North-South divide?"国際教育協力論集(広島大学教育開発国際協力研究センター). 3・2. 23-48 (2000)
• [Publications] Daniel SIFUNA: "Partnerships in Educational Assistance to African Countries : Rhetoric or Reality?"国際教育協力論集(広島大学教育開発国際協力研究センター). 3・2. 3-21 (2000)