1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11691106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 一般 |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
島田 征夫 早稲田大学, 法学部, 教授 (70063732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西海 真樹 中央大学, 法学部, 教授 (50180576)
佐藤 哲夫 一橋大学, 法学部, 教授 (10170763)
阿部 浩己 神奈川大学, 法学部, 助教授 (90222645)
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Keywords | 少数民族 / 民族自決権 / 不干渉原則 / 難民 / 個人の移動の自由 / 国家主権 / 内戦 / 国連決議 |
Research Abstract |
本年度は、研究分担者の交代などのため、実際の活動は夏休みからということになった。共同研究は、夏休み前に各メンバーに課題を分担し報告の準備をすすめることを確認し、夏休み後より実際の活動が再開された。具体的には、各自の個別テーマに通底する、本研究全体の問題意識の共有と再確認をメンバー相互間ではかるため、9月より2カ月に1回の割合で「国内避難民研究会」を開催した。研究会では、メンバーによる各テーマに関する報告を中心に活発な質疑応答が行われた。 テーマとしては、まず19世紀の先例として人道的干渉の古典的事例が取上げられた。そのさい、当時の国際法理論の確認のため、当時の国際情勢の解明と有力な国際法学者の著作における解説などが検討された。さらに、湾岸戦争で採択された国連安全保障理事会の決議のうち、国内避難民に関係する部分の検討とともに、これに関する内外の著作を調べ、不干渉原則の現代的意義を再確認した。また、最近の事例であるコソボ紛争をめぐる国内避難民の問題点も指摘され、この事例に関する国際社会の従来見られなかった新しい動きには、今後の研究が必要であることが確認された。 なお、研究計画では、メンバー1名を夏休みにヨーロッパに派遣する予定であったが、準備の都合などで本年度は見合わせ、次年度に行う予定である。また、そのこととも関連するが、補助金額の使用についても、本年度は、各メンバーが必要とする文献と資料の収集に全力をあげたことを付記する。
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