2001 Fiscal Year Annual Research Report
西オーストラリアにおける地球最古生命の古環境の解明
Project/Area Number |
11691119
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
丸山 茂徳 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50111737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 康浩 山口大学, 理学部, 助手 (40221882)
寺林 優 香川大学, 工学部, 助教授 (40243745)
磯崎 行雄 東京工業大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90144914)
廣瀬 敬 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50270921)
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Keywords | 熱水循環 / 微化石 / 西オーストラリア・ピルバラ / 中央海嶺 / 太古代 / 初期生命 / バライト / 光合成 |
Research Abstract |
本年度は、西オーストラリア・ピルバラ地塊の東部、地球最古の生命化石が産するノースポール地域(35億年前)及び類似の岩石が産するクリバービル地域(30億年前)、27億年前頃の大陸棚堆積物であるストロマトライトとその周辺の黒色頁岩層が産するレッドモンド地域の系統的な調査と試料の収集を行った。 収集した試料は、岩石研摩片の作成、主成分・微量成分・希土類元素組成などの化学分析、地層のリズムの解析、年代測定、変成鉱物組み合わせの熱力学的解析、流体包有物の研究等を順次行った。以下に成果を挙げる。 1.微化石含有層は太古代の付加体の一部であることを実証した。 微化石含有層の物理化学環境を復元した。 微化石の記載を行った。それはシアノバクテリアではなく、化学合成細菌に酷似し、既(35億年前)に多様に分化していた。 4.海底下800mに至る地下生物圏を形成していたことが判明した。 5.30億年前の新たな微化石を発見したが、異常なほどに保存状態が良好である。 6.35億年前の浅海堆積物(巨大海台の頂部)から微化石を発見した。既に有光層(<50m)内部で生物は光合成をしていた可能性を見いだした。 7.27億年前のストロマトライト含有層の古環境の復元を完了した(2001年アメリカ地球物理学会で発表)。 8.27億年前の浅海から深海にかけての古環境復元と微化石の発見(球菌コロニー状)。 9.地球と生命の歴史の「要」的論文をまとめた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Ueno, Y., Yurimoto, H., Yoshioka, H., Komiya, T., Maruyama, S.: "Ion microprobe analysis of graphite from ca 3.8 Ga metasediments, Isua supracrustal belt, West Greenland: Relationship between metamorphism and carbon isotopic composition"Geochim. Cosmochim. Acta.. 66. 153-164 (2002)
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[Publications] Kitajima, K., Maruyama, S., Utsunomiya, S., Liou, J.G.: "Seafloor hydrothermal alteration at Archean mid-ocean ridge. Journal of Metamorphic"Geology. 19. 583-600 (2001)
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[Publications] Ueno, Y., Isozaki, Y., Maruyama, S.: "Carbon isotopic signatures of individual Archean probable microfossils (?) from Western Australia"International Geology Review. 43. 196-212 (2001)
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[Publications] Maruyama, S., Isozaki, Y., Nakashima, S., Windley B.F.: "History of the Earth and life. In Geochemistry and the Origin of Life (ed. S. Nakshima et al.)"Universal Academy Press, Tokyo, Japan (in press). (2002)