2000 Fiscal Year Annual Research Report
シベリア-モンゴル-チベット寒冷地域のエネルギー水循環の変動に関する総合的研究
Project/Area Number |
11691124
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
福嶌 義宏 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 教授 (00026402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兒玉 裕二 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (70186708)
大畑 哲夫 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (90152230)
檜山 哲哉 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 助手 (30283451)
吉川 賢 岡山大学, 農学部, 教授 (50166922)
太田 岳史 岩手大学, 農学部, 助教授 (20152142)
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Keywords | ツンドラ / タイガ / モンゴル草原 / チベット高原 / 水・熱輸送過程 / 永久凍土 / 植物生理生態 / 広域水文モデリング |
Research Abstract |
ユーラシア大陸の緯度方向に観測トランゼクトを設け、代表的地表面形態であるツンドラ・平地タイガ・山岳タイガ・モンゴル草原・チベット高原地域におけるそれぞれの水・熱輸送過程を明らかにすることを目的に研究を行った。 平成12年度においては、ツンドラ、モンゴル、チベットでの長期観測を継続した一方で、東シベリアの代表的なタイガであるヤクーツク周辺地域において集中観測を行った。大気・陸面間の鉛直一次元の水・熱輸送過程は、本地域の代表的植生であるカラマツ、アカマツ、草地において観測を行い、それぞれの植生毎の輸送過程を比較した。また、ラジオゾンデや航空機を用いた大気境界層観測を行い、顕熱や潜熱フラックスの大気境界層内での振る舞いと広域化過程についての知見を得た。同時に多地点における降水や土壌水のサンプリングにより水の同位体比を求め、降水や水蒸気の起源を推定した。 一方山岳タイガでは、平成12年度から観測タワーを用いた水・熱輸送過程に関する観測と流域水収支に関する水文学的観測を開始した。それらの観測データは、レナ川流域における水文過程のモデリングのために使用した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 田中広樹,太田岳史,檜山哲哉,Maximov,T.C.: "北方落葉樹林における光合成・蒸散特性の季節変化-樹冠単層モデルを用いた解析-"日本林学会誌. 82. 259-267 (2000)
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[Publications] 大久保玲子,山崎剛: "降雪遮断の水文気象的な影響に関するモデル研究"水文・水資源学会誌. 13. 362-370 (2000)
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[Publications] Yoshikawa,K.,Suzuki,M.,Takizawa,H.,Kobayashi,T.and Ueda,M.: "Relationship between water absorption and ascent of sap in tree trunk"J.Jap.Soc.Reveget.Tech.. 25. 176-183 (2000)
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[Publications] Hiyama,T.: "Effects of land surface patches to the distribution of surface fluxes and those aggregation processes"Research Report of IHAS. No.7. 148-153 (2000)
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[Publications] Ishii,Y.,Nomura,M.,Kodama,Y.and Sato,N.: "Water balance and streamflow regime in the arctic tundra basin"Research Report of IHAS. No.7. 73-76 (2000)
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[Publications] Ohta,T.,Hiyama,T.,Tanaka,H.,Kuwada,T.,Maximov,T.C.,Ohata,T.and Fukushima,Y.: "Seasonal variation in the energy and water exchanges above and below a larch forest in eastern Siberia"Hydrological Processes. (in press). (2001)